内容説明
江戸期、長州7代目藩主となった毛利重就は、藩財政の巨大な赤字に驚く。そして隠棲していた、かつての能吏・坂時存を起用、財政建て直しを命じる。坂時存は奇矯にも、萩城内の本丸の廊下に机を据えて事務室を設置する。考え出した大胆かつ卓抜な秘策の経済計画とは何だったか? 特異な時代の人間像を描いた歴史秀作短篇集。幕末の長州藩を支えた巨富はどう作られたか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホレイシア
5
超貧乏だった長州藩が、なぜ幕末にあれだけ潤沢な資金を持っていたのか、という謎解き。決して「松の廊下」のような派手な話ではない。でも面白い。2008/01/05
さっと
3
江戸時代中期から始まる長州藩の大財政改革を描いた表題作はじめ11編収録の作品集。「獅子の廊下」とは萩城内で財政立て直し請負人の老臣・坂時存が執務にあたった場所。増収を実現し、やがて、撫育方と呼ばれる貯蓄システムまで出来あがる良い話が「陰謀」とされるのは100年後の事跡から。東から見れば、たしかに、「陰謀」にほかならないけど、まぁ、結果論だよね。あと、日本近代兵制の創始者・大村益次郎の半生を描き、「戦場という生き物を解剖するおぞましい医師であった」と評した「彗星の軍師」も秀逸。著者の幕末ものはおもしろい!2012/12/09
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