中国をつくった12人の悪党たち

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中国をつくった12人の悪党たち

  • 著者名:石平
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • PHP研究所(2019/06発売)
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  • ISBN:9784569843476

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内容説明

この国の人民は呪われているのか――。西洋が「罪の文化」、日本が「恥の文化」ならば、中国は「欲の文化」だ。中国史を創出してきた最大の原動力は、欲と権力だった。四千年前から天下国家と万民は「権力の僕」であり、この国の民たちは、権力闘争の犠牲となる運命から一度も逃れることができない。二十一世紀になった現在も始皇帝の負の遺産が受け継がれ、毛沢東の幽霊が漂う。悪をめぐる構造は依然、生き延びているのだ。蘇秦から毛沢東、周恩来まで、中国史を形づくる悪党12人を取り上げ、「英雄」の正体と陰謀の数々を解き明かす。 ●「悪いやつほど天下を取れる」それを証明する12人 ●蘇秦(そしん)……中国流外交術の原点をなす稀代の策士 ●李斯(りし)と趙高……利口な愚か者たち ●劉邦と項羽……無頼漢と貴族的英雄の対決 ●王莽(おうもう)漢帝国を乗っ取った史上最大の偽善家 ●曹操と孔明……陽気な現実主義者と陰気な精神主義者 ●則天武后……男たちの権力秩序を覆した天下の「悪女」 ●袁世凱……私利私欲のみに動く「裏切り専門男」 ●毛沢東と周恩来……中国市場最大の暴君とその忠実な僕 これはある意味では、筆者自身の中国の歴史に対するひとつの独自の解釈である。このような「一君万民」の権力中心主義こそが中国史の悲劇と人民の不幸の源であり、まさに「諸悪の根源」というべきものであろうと思うが、中国の人民にとってさらに不幸なのは、二十一世紀になった現在でも、秦の始皇帝以来の権力構造は依然生き延びていることだ。(本書「むすびに代えて」より抜粋)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

空猫

39
人間にとって地位の低いほど恥ずかしく、貧乏なことは悲しい。権力と財力を得るためには手段は選ばない。その為には我が子も殺すほど。 ともかく「今」、「自分」の利益になることしか考えない。口先だけでトップに登り詰めた(出自は下層民だろうが) 、歴史に残る非道の策略家たちをつらつら皮肉を交えて紹介した本。中国には、中国人はそのDNAが脈々と受け継がれている事がよっく分かった。同じことの繰り返しで読み物として面白味はなかった。斜め読み。2021/12/06

金吾

26
中国に批判的な石平さんの本ですので、割り引かなければならない点はあるのでしょうが、中国の支配者達に連綿と継承される性癖として欲をキーワードとして挙げているのは印象的です。袁世凱の話が面白かったです。2024/08/27

templecity

13
中国人は自分のためなら、我が子や仲間が犠牲になっても厭わないところがある。西洋が罪の文化、日本が恥の文化で自らを自制しているが、中国には功利主義しかなく、自分の利益の為なら他人が犠牲になろうが何でもするという文化。身分の低いものは蔑み、金持ちで身分が高ければすり寄る。周恩来は毛沢東にすり寄って生き残ったが毛沢東に楯突いた林彪は殺害された。今の習近平もこの中国的な考え方を持っている。 2019/12/02

おくてつ

4
2年前の一時帰国の時に中国関係ということで買ってあった新書。 元のタイトルは「謀略家たち~」だったところ、「~悪党たち」と改題して新書化されたもの。 中国政府に批判的な立場の石平さんなので、歴史上の悪党の章も今の政治家を見立ててコメントしているところもあるけれど、単純に中国の歴史の深掘りとしても楽しめた。 でも、こんな本は、帰国してハンドキャリーでないと持って来れないよな。通関で検閲されたらきっとアウトだな。2022/02/03

Sumioh Watanabe

4
 毛沢東はたしかに、史上最悪の皇帝だろう。その国を誰が作ったかによって、その後の成り行き、権力の性質も過半、決まってくるから今の中国の体質は、毛沢東の個性を反映していると言える。まあ、とんでもない。しかし支那で興亡を繰り返した国が、みんなそうだったわけではない。唐代の好きな石平さんは太宗李世民を悪くは書かないが、彼も兄殺しをしている。まあ、中世では仕方ない面もあるが。  だが宋の趙匡胤はどうだろう?後漢の光武帝劉秀は?  要するに、悪人ばっかり見ているのだ。それは公平と言えない。2019/08/27

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