日本経済新聞出版<br> 気候文明史 世界を変えた8万年の攻防

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日本経済新聞出版
気候文明史 世界を変えた8万年の攻防

  • 著者名:田家康【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 日経BP(2019/06発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784532198916

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内容説明

繰り返される寒冷化と温暖化――
人類の歴史は気候変動との死闘の連続だった!

●自然科学と人文科学を融合させた名著を文庫化
異常気象を中心とする気候変動が人類の営みに及ぼしてきた影響を豊富なエピソードと共に紹介し、日本ではほとんど例がない、気候と文明・歴史の関係を通史で描いたユニークかつ良質な解説書として高い評価を受けた、『気候文明史』を文庫化しました。

●気候変動に翻弄されてきた人類8万年の軌跡を解説
氷河期以降繰り返される温暖化と寒冷化の移り変わりは人類の歴史をどう動かしたのか。本書は、メソポタミア文明をはじめとする古代文明の興亡から、ナポレオンの敗北、天保の大飢饉まで、豊富なエピソードを交えてつづる歴史読み物。
専門研究に埋もれた気候と人類の関係を示す歴史的事実を丹念に収集し、クロスワードパズルを埋めるようにして完成させた文明史です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

南北

47
人類の進化や文明の興亡に気候の変動が大きく関わっていると論じている本です。現代は氷期と氷期の間の間氷期であり、比較的温暖な時代としていますが、それでも1960年代を中心とした寒冷の時期もあります。本書でも述べているように気候の変動だけが文明の興亡の原因と考えるのは誤りですが、従来の歴史学では気候の変動を考慮に入れない議論が展開されていたので、こうした観点で歴史を再検討する必要があるかもしれません。単に「地球温暖化」で大騒ぎするのではなく、激変する可能性がある気候に今後もどう対応していくかが重要です。、2020/02/03

うえぽん

39
人類の活動に焦点を当てる歴史の見方に抜本的な修正を迫る意欲作。筆者は気象予報士で、専門書でも研究論文でもないとするが、綿密なデータや仮説の収集の賜物。人類の移動や文明の浮沈、飢饉や反乱の背景として、地球規模の気候変動が相当寄与してきた可能性は高いだろう。ファラオの洪水予知に基づく権威が乾燥化によって失墜したとの話や、巨大噴火による気温低下がネズミの天敵の哺乳類を減らし、ネズミの棲息域の拡大がペスト禍に通じ東ローマ帝国滅亡の遠因となったとの話は興味深く、地球温暖化もlinearな予測だけでは不十分に思える。2024/03/07

haruka

28
人類の進化に気候は必ずかかわっている。エジプト文明の担い手はどこからやってきたのか。ヒッタイトと殷の同時期の滅亡は偶然の一致か?宗教の革新が寒冷化と歩調を合わせているのはなぜなのか。気候の視点から探る。完新世最温暖期に農業と人口増が世界中で起こった。気候、人口、農業のどれが先かはっきりしないが、うまく連動してとにかくそれは起こった。その後また寒冷化したが、狩猟採集に戻れるはずもなく。長い長い目で見たら私たちは今まだ最温暖期の直後にいて、人口爆発という副作用に苦しんでいるのではないかと思った。2024/03/25

sasara

21
気象予報士 田塚康さん著 約1万年前最終氷河期後も太陽の活動と火山噴火により温暖と寒冷を繰り返し、産業革命以降二酸化炭素による著しい温暖化 (ただし8世紀〜13世紀の中世温暖期と同等とも) 過去激しい気候変動の都度、叡智あるいは民族移動、侵略等で危機を乗り越えてきた人類はこの危機に感情ではなく科学的エビデンスで更なるアップデートが出来るかが試されているようです。2021/01/09

雲をみるひと

12
気候変動と歴史の因果関係について論じた本。有史時代に入ってからも数度の平均気温の波動があり、それが人口減イベントや民族移動に影響を与えているという説は目から鱗だった。この分野は、研究を進めれば将来の地球環境を予測出来そうで興味深い。もっとも今生きている人間が知り得ない時間スケールでの将来だが…2019/03/27

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