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内容説明
うつ病になるのは「心」のせいだけじゃなかった。
精神医学の世界的権威が最新理論をわかりやすく解説。
数十年にわたり進展がほとんどなかったうつ病研究に、いま、革命が起きている。
もっぱら「心」と「脳」の病気と考えられていたうつ病が、実は身体の炎症に原因があるという証拠が次々と挙がっているのだ。
社会的ストレスから発症するうつ病も、ストレスによって炎症が起こることが原因と考えられる。
近い将来、精神科医はうつ病の診断に炎症を調べる血液検査が使うようになり、検査結果からその患者に最適の抗炎症薬や免疫療法を選択して処方するようになるかもしれない。
既存の抗うつ薬で効果がなかった患者に、救いがもたらされる可能性は大きい。
数多くの人々を苦しめる病気の治療に見えてきた、革命的進展の兆しと将来への展望を、世界的権威がわかりやすく解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月をみるもの
11
数百年後の現代の医療現場にさえ、こんなも深い影響を与えているデカルト先生偉すぎる。自他の区別を細胞のレベルで行い、有害な「他者」を攻撃するメカニズムが免疫であるのだとしたら、まさに「我免疫によって炎症を起こす、故に我あり」である。2019/08/13
FuSa
9
神経免疫学分野の発展とその新しい知見を生かした医療の発展、企業の柔軟な対応を切に願います。2021/05/05
Roko
9
肥満・歯周病・免疫疾患などによって身体のどこかに炎症が発生し、それが「うつ」を引き起こすのだという理論は実に画期的なのです。たとえば歯周病の場合、歯科医へ行くべき症状であるということは誰しも理解しますが、歯周病が原因となる炎症によって「うつ」になるとは、これまで誰も考えなかったのです。幻覚、幻聴、妄想などは典型的精神の病です。認知症の患者にもこういった症状が現れることがあります。これらの原因は脳の機能の問題と考えられがちでしたが、実は違っているのかもしれません。身体のどこかの炎症が原因なのかもしれません。2019/08/09
GASHOW
7
うつは、あらゆることにやる気をもつことができない症状だ。現代病と考える人がほとんどだと思う。進化を乗り越えてきた人類のプログラムだと考えられる人はまあいないと思う。医学の進歩はこの100年の出来事で、怪我や食あたりや寄生虫などあらゆることの防御は、炎症反応だ。炎症が体内にあることでうつのスイッチがはいると、具合が悪い人間をじっとさせて回復をまったり、集団から距離を置き病気の蔓延をふせいだり、悲観的になって、集団から置いてきぼりをされるのをふせぐ効果があったという。臓器損傷のサインにもなっている。2019/08/06
スキッピー
5
★★★★☆ 内容はだいたい表題のとおり。うつ病の治療史や免疫についても分かりやすくまとめられている。関節リウマチ治療薬を点滴された人がハイになるという話は興味深い。2019/06/19