世界史とつなげて学ぶ 中国全史

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世界史とつなげて学ぶ 中国全史

  • 著者名:岡本隆司【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 東洋経済新報社(2019/07発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492062128

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内容説明

気鋭の東洋史家による渾身の書き下ろし!
教科書では教えてくれない真実の中国史

・黄河文明はどのように生まれたか
・中華思想が誕生した理由
・気候変動と遊牧民がつくる歴史
・ソグド人が支えた唐の繁栄
・「唐宋変革」で激変した中国社会
・モンゴル帝国は温暖化の産物
・なぜ「満洲」と表記するのが正しいか
・明治日本の登場が中国の歴史を変えたetc.

驚くほど仕事に効く知識が満載!
現代中国を理解する最高の入門書


現代中国とは、過去の歴史の積み重ねの決算であり、通過点でもあります。そこに至るプロセスを知ることなしに、「中国人の考え方は理解できない」「中国の存在は日本にとって脅威」などと評論しても意味がありません。問題はそのプロセス・歴史をうまく捉えていない、そのため偏見に満ちた見方になっていることで、そういう〝偏見〟の自覚すらないのが、一般的な日本人の姿ではないでしょうか。

日本人の多くが、中国は太古より強大な統一国家だったとか、中国は常に強大で、常にアジアの覇権国家だった、という印象を持っています。「中国は異質」「理解できない」といった印象を持ってしまうのは、こういう下地があるからなのです。そこで重要なのは、リアルな中国史を認識することです。それを通じて、はじめて現代中国が抱える問題も、その本質を理解することができるでしょう。

歴史といっても、細かい年号や人名、事件などにこだわる必要はありません。何よりも時代の特徴、ならびにその流れを むことが大事です。本書では、文明の発祥から今日に至るまでの中国史の展開を一気呵成に描いて、現代につながるリアルな中国の姿を浮き彫りにしていきたいと思っています。(「まえがき」より要約抜粋)

目次

はじめに
第1章 黄河文明から「中華」の誕生まで
第2章 寒冷化の衝撃―民族大移動と混迷の300年
第3章 隋・唐の興亡―「1つの中国」のモデル
第4章 唐から宋へ―対外共存と経済成長の時代
第5章 モンゴル帝国の興亡―世界史の分岐点
第6章 現代中国の原点としての明朝
第7章 清朝時代の地域分立と官民乖離
第8章 革命の20世紀―国民国家への闘い
結  現代中国と歴史
あとがき
文献リスト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろき@巨人の肩

124
中国全史とは「地球の歴史」と認識できる良本。寒冷地を旅する遊牧民と温暖多湿地域の農耕民が交わる境界に古代中国文明が生まれ、シルクロードを通じ欧州文明と交流。地球温暖化が帝国化を加速し、3世紀に漢王朝とローマ帝国が東西で繁栄。続く寒冷化による民族大移動が群雄割拠の時代に形成。唐王朝が南北機能分離による「1つの中国」を構築。後の温暖化により14世紀の遊牧系・モンゴル帝国へ発展。明以降は欧州、官民の分断が生じ、清王朝滅亡まで民主導の農耕・交易が発達。東西格差が発生。中華と共産主義が官民を繋ぎ現在の中国に至る。2021/07/15

えちぜんや よーた

109
中国史だけを読むと中国は「中華な国」というイメージを持ってしまう。だが視野を広げて見ると漢民族が夷狄と見なした民族や国ともいい感じでつかず離れず付き合っていたことが分かった。むしろ少数民族が支配する王朝(元・清)の方が漢民族に対して寛大で上手く使っていたのではないか?中華にこだわりすぎる王朝(秦・隋・明)の方が矛盾が多いような気がする。ただし中華の建前を捨てて屈辱外交を受け入れたり商売上手な漢民族の王朝(漢・唐)は長続きする。中国史を鑑みると共産党支配の中国がどの程度長持ちするかヒントになると思う。2019/12/13

榊原 香織

103
ざっと中国史を概観。 決して古代から一貫した大中華ではなかった、ということなんでしょう。割と斬新かな、でもテーマが広大すぎて。 モンゴルが目指したのは世界的な経済圏の確立。元寇も、グローバリゼーションの一環だった、というのは斬新。 対して次の明は、朝貢以外を一切禁じた朝貢一元体制というエキセントリックな制度を打ち出した。中華思想の確立ですね2021/03/28

サトシ@朝練ファイト

38
世界史の流れをふまえての中国史のつかみ方、考え方はなかなか参考になるけど1冊にまとめるのは少し無理があるような気がする。2019/09/14

ひよピパパ

36
私たちは(否、私だけ!?)歴史を捉える際、政治史ばかりを見がちだが、この書はその背後にある気候変動や民族の移動などに着目しながら、その歴史のダイナミズムをマクロ的視点で描いている。これまでの中国史通史を概説する書とは一線を画していて面白かった。また、ちょっとした知識ネタが挟まっているのもニクい。(「満洲」は文殊菩薩の「文殊」に由来。地名ではなく種族名。火を連想する「明」朝を意識して両字とも「氵」が付いている。「清」もその一環。など。)得るところ多し。オススメの一書だ。2021/02/01

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