内容説明
ソクラテス、プラトン、ベンサム、キルケゴール、ニーチェ、ロールズ、フーコーetc。人類誕生から続く「正義」を巡る論争の決着とは? 私立高校の生徒会を舞台に、異なる「正義」を持つ3人の女子高生の掛け合いから、「正義」の正体があぶり出される。ストーリーだからわかる!つい人に言いたくなる「哲学家の思想」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
146
主人公は当方なのか?と思ってしまうくらいに3つの正義については終始同感でした。但し、エピローグは除くwww。2021/09/19
ehirano1
72
サンデル教授より分かり易いです。あっ、佐藤優氏もそう言っているようですwww。2022/06/06
trazom
65
変なペンネーム、漫画のような表紙、ラノベのような文体に相当の抵抗感があったが、「佐藤優、絶賛!」の宣伝文句に踊らされて手に取る。ベンサムの功利主義から、自由主義、直観主義を経て、実存主義が生まれ、構造主義に展開する哲学の流れが、私立高校の生徒会の生徒たちの物語として面白く綴られている。ただ、衝撃的な結末を演出したいからか、ミシェル・フーコーを「正義の教室」の終着点にする構想には疑問がある。フーコー以降も、デリダ、リオタール、サンデル教授など、現代に即して、もう少し幅広い考察が可能だったのではないだろうか。2019/10/22
キク
61
飲茶なので、いつものように素人にもすごくわかりやすい。「正義」についての哲学史を、異なる「正義」を信じる3人の女子生徒と正義を信じない生徒会長が議論していく。フーコーが1970年代に「私たちはベンサムが設計した刑務所で生きている」と言ったとき、まだネットもスマホもなかった。それから数十年も経ち、情報技術は飛躍的に進化した。「現代は囚人全員が監視カメラを持ち歩き、お互いを監視し合っている。もはやこの巨大刑務所を人間が自らの意思で破壊することは、論理的に不可能だ」って、こわい。問題は「で、、、どうするか?」だ2023/09/04
ehirano1
55
エピローグは蛇足?ではなく、正義の内在性理論もしくは副作用???2022/05/14