ハーパーコリンズ・フィクション<br> 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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ハーパーコリンズ・フィクション
短編画廊 絵から生まれた17の物語

  • ISBN:9784596552099

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内容説明

すべての絵には、物語がある。名だたる作家17人による文豪ギャラリー奇才エドワード・ホッパーに捧げる短編集。

米国を代表する名画家、エドワード・ホッパー(1882-1967)。
作家ローレンス・ブロックは、ホッパーの作品は「絵の中に物語があること、その物語は語られるのを待っていること」を強く示唆していると語り、ホッパーの絵から物語を紡ぐこの短編集を考えついた。彼の呼びかけに集まったのは、スティーヴン・キング、ジェフリー・ディーヴァー、マイクル・コナリー、リー・チャイルド……といった錚々たる顔ぶれ。各々の個性を遺憾なく発揮した華麗なる文豪ギャラリーが、ここに幕を開けた――。

○収録作品「ガーリー・ショウ」ミーガン・アボット 小林綾子 訳
「キャロラインの話」ジル・D・ブロック 大谷瑠璃子 訳
「宵の蒼」ロバート・オレン・バトラー 不二淑子 訳
「その出来事の真実」リー・チャイルド 小林宏明 訳
「海辺の部屋」ニコラス・クリストファー 大谷瑠璃子 訳
「夜鷹 ナイトホークス」マイクル・コナリー 古沢嘉通 訳
「11月10日に発生した事件につきまして」ジェフリー・ディーヴァー 池田真紀子 訳
「アダムズ牧師とクジラ」クレイグ・ファーガソン 不二淑子 訳
「音楽室」スティーヴン・キング 白石 朗 訳
「映写技師ヒーロー」ジョー・R・ランズデール 鎌田三平 訳
「牧師のコレクション」ゲイル・レヴィン 中村ハルミ 訳
「夜のオフィスで」ウォーレン・ムーア 矢島真理 訳
「午前11時に会いましょう」ジョイス・キャロル・オーツ 門脇弘典 訳
「1931年、静かなる光景」クリス・ネルスコット 小林綾子 訳
「窓ごしの劇場」ジョナサン・サントロファー 矢島真理 訳
「朝日に立つ女」ジャスティン・スコット 中村ハルミ 訳
「オートマットの秋」ローレンス・ブロック 田口俊樹 訳

*エドワード・ホッパーの絵画18点をフルカラーで挿入

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

404
【原書】ホッパーの絵画にインスパイアされた豪華作家陣(ローレンス・ブロック編)による短編アンソロジー。コナリーさんの『ナイトホークス』は、既出からの抽出かと思えば、これもわざわざこの作品集のための新作であったのも嬉しい。楽しみにしていたオーツさんの不倫モノ、時代を感じるというか。イマドキこんなつまらない不倫をしてる女性はいないと信じたい。関係ないけど、豪華漫画家さんたちが集まった『長嶋有漫画家計画』を思い出した。実際に読んだのは:https://bookmeter.com/books/127335102019/08/16

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

165
絵の中には語られるのを待っている物語がある。すれ違う星の数ほどの人たちがそれぞれの物語をもっているように、描かれた絵のなかに、それぞれ自分だけに用意された、自分だけを待っている物語があるのだと。しろい、生きものの気配が排除された美術館の中に、温度のない陽の光が射し込む。いつの間にか絵と自分だけの、音のない空間がある。絵に吸い込まれたのか、圧倒的に語りかけられたのか、たくさんの物語を巡っていた。これからは美術館に、自分の為の物語を探しに行こう。2020/02/11

KAZOO

165
ミステリーなどで結構名が売れているアメリカの作家17人による競演です。もともとあるエドワード・ホッパーの絵をもとにしてローレンスブロックがまとめたようです。映画の一場面を切り取ったような感じの絵が最初に会って話の内容がどのようなものかわくわく感で期待を持たせてくれます。私の好きなオー・ヘンリーの話を思わせるものがあったりして非常に素晴らしい作品集でした。枕元に置いて再度読み直そうと思いました。2019/12/14

ケイ

152
エドワードホッパーの絵から、作家達が紡いだ。さて、しかし、想像力を掻き立てるホッパーの絵はとても雄弁だから、作家と感性が違えばしっくりこない短編もあるにはある。絵と文ともに好きなのは『ガーリーショウ』ミーガン・アボット(ピンクの乳首) 、『映写技師ヒーロー』ランズデール(無駄に女のために...、ハードボイルド)、『窓越しの劇場』サントロファー(懲らしめてやれ、覗きオトコめ!) 絵画は「Soir Bleu」(ピエロ)「Nighthawks」「Hotel lobby」。『夜のオフィスで』は短編として好き2019/09/18

藤月はな(灯れ松明の火)

103
アメリカの実態を掬い取った絵で魅了してくるエドワード・ホッパー氏の作品から受けたインスピレーションを基に編まれた短編集。まずは「ガーリー・ショウ」から始まるのが心憎い。不誠実な夫に尽くすしかなかった妻が自分とは真逆の存在と出会う事で開放される様が晴れがましいからだ。「夜鷹」の洒落っ気と孤独と付き合える者のほろ苦さ、「11月10日に発生した事件につきまして」のエンターテイメント性、「アダムス牧師とクジラ」の牧師と無神論者の立場の反転と奇跡のような輝かしい一瞬からの衝撃で、でもどこか納得してしまう事も中々。2020/01/14

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