内容説明
同級生・宮里の突然の死を未だ受け入れられない茜は、彼女との思い出を繰り返し夢に見ていた。家族との問題に苦しみながらも、自分が変わってしまえば宮里を本当に失くしてしまいそうで、一歩を踏み出すことができずにいた。茜の葛藤を描いた青春小説。第1回NEO大賞受賞作品『あかね色の空に君を想う』とその後の物語『思い出のハンバーグ』を併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ami*15
53
ただただ純粋な物語だなと思いました。茜にとって特別な存在だった宮里の死を受け入れていく表題作と茜の弟目線で描かれる後日談の2話から展開。表題作では叶えられなかった宮里の願いと運命的に出会った彼女の妹を通じて茜が今できる宮里の死の受け入れ方を見つける物語にぐぐっと惹かれた。「お姉ちゃんは、赤とんぼになったんだよ」この茜のセリフはまだ死という概念がわからない宮里の妹を安心させるための表現であり、茜自身の未来を発見した瞬間のようにも見えた。後日談では茜の弟を通じてどんな家族でも悩みがあることを感じられました。2019/01/30
千穂
38
現役高校生が書いた作品。第1回NEO大賞。同級生宮里の突然の事故死を受け入れられない高校生茜はボランティア部の活動で宮里の妹との交流から絵本作りを始め前へと進もうとする。朝井リョウくんの後輩、岐阜の子の作品というだけでおばちゃんは応援してます。次回作も楽しみにしてます。2020/03/03
メルト
32
仲のよかった同級生の死を受け入れられずに過ごす高校生の物語。すごくよかったです。奇をてらうことや外連味なしで、主人公の心情をなぞるようにして丁寧に描いている。胸が締めつけられるような文章が続くけど、ところどころで現れる "読者を刺す一文" がアクセントとなって読む手が止まることはなかったです。高校生が書いたとかそういう前提なしで楽しめました。同い年でこれだけのものが書けるのか。衝撃が、ずっと消えずに残っている2019/04/28
MAEDA Toshiyuki まちかど読書会
22
この前、岐阜市図書館の朝井リョウさんのイベントで、作者の彼女を見た時は、普通の高校生に見えたのだが、こんなに凄い小説を書いていたなんて、ただ驚くしかない!2019/11/08
アルカリオン
16
KindleUnlimited 第1回文芸社文庫NEO小説大賞。著者の『放送室はタイムマシンにならない』が良かったので期待して読んだところ、期待以上だった。わかりやすい伏線が張られているのでどう使うのかと思っていたところ、想定外だが無理のない回収方法に感嘆した。ややネタバレっぽくなるが、本当にラストの一行で泣いてしまった。「感動」のような一語では表すことのできない複雑な感情が呼び起こされ、余韻として残る。表題作と後日譚の二本立て。後日譚も良作であり、こちらは「安心して読める」という感じ。2021/07/22
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