ウイグル人に何が起きているのか - 民族迫害の起源と現在

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ウイグル人に何が起きているのか - 民族迫害の起源と現在

  • 著者名:福島香織
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • PHP研究所(2019/06発売)
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  • ISBN:9784569843100

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内容説明

収容者数100万人といわれ、米国務省がいま世界的な人権問題として警鐘を鳴らすウイグル人の強制収容。中国はなぜ彼らを恐れるのか? 中国共産党に忠実で、清く正しい人々。ゴミ一つ落ちておらず、スリもいない完璧な町。だが、この地のウイグル人たちをよく観察してみると、何かがおかしい。若い男性は相対的に少なく、老人たちに笑顔が見られない。観光客に接する女性たちの表情は妙に硬い。いまSF小説の世界にも似た暗黒社会が、日本と海を隔てた隣国の果てにあることを誰が想像しただろうか。さらに共産党による弾圧の魔手は、いまや在日ウイグル人にまで及んでいるという。現地ルポとウイグル人へのインタビューから浮かび上がる「21世紀最悪の監獄社会」の異様な全貌。「一帯一路」という大国の欲望に翻弄された弱小民族の悲哀が浮かび上がる。 ●序章 カシュガル探訪――21世紀で最も残酷な監獄社会 ●第一章 「再教育施設」の悪夢――犯罪者にされる人々 ●第二章 民族迫害の起源 ●第三章 世界の大変局時代における鍵――米中そして日本

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

230
こんなことが現実に起きているとは。信じがたいが事実のようだ。海外に出るウイグル人は事実上家族が人質としてとられており、表立って声を上げることもできない。本国に知れてしまえば家族はみな再教育施設行き。豚肉をにこやかに食べるイスラム教徒は演出であり、演技を拒むと再教育施設の厳しい拷問が待っている。人間には様々な信念があり思想があり信仰がある。少しずつ認め合うのが健全な社会のはずだが、それは当たり前に手に入るものではなかった。現実は厳しいようだ。2019/12/14

Aya Murakami

108
図書館本・G7特集棚。 各種強制収容所…、中国はナチ野郎と同じでしたね。ウイグル人臓器の移植に群がるサ〇ジアラビアの富豪の皆様もグロい描写でした。 中国がウイグルにこだわる理由…。地下資源と海外からやってくるイスラム過激派対策だそうです。酒麻薬の代替になるダンスくらいならむしろ治安の向上につながりそうな気がしますが、酒も麻薬も百害あって一利なしですから。父親がアル中の自分が言います。2023/05/15

きみたけ

100
著者は産経新聞で中国総局特派員を経験したフリージャーナリストの福島香織さん。ウイグルの大家族を分断し、洗脳を行い、ウイグルの宗教、伝統、文化の継承を断ち、ウイグル人を中国人化してウイグル人そのものをこの世から消し去ろうという、中国政府によるウイグル族「民族浄化」プロジェクトについて一石を投じた本。中国の拡大路線は台湾は言うまでもなく、尖閣諸島と沖縄にまで伸ばそうとしており、ウイグル人権問題は他人事ではないと感じました。ナチスよりも恐ろしい「民族浄化」の悪行を直ちに止めるよう国際社会の結束が必要と考えます。2023/08/26

ばたやん@かみがた

99
読み終わってから感想上げるのに時間が掛かったのは、本書第1章の内容が余りにしんどいものだったからです。今年、読メでも注目を集めた清水ともみ『私の身におきたこと』『その國の名をだれも言わない』の内容をそのまま裏付ける取材。すなわち、今や人口の1/10を占めると言う「再教育施設」、そこで行われているウイグル人の民族性を貶める洗脳教育。各種収容施設で行われる性的な物を含んだ拷問。引き離される親と子。海外留学生は収容された親兄弟を人質とされ帰国を迫られる。虹彩の色、血液型等の生体情報を含めた個人属性が(1/6)2019/11/24

南北

83
「私の身に起きたこと https://bookmeter.com/books/14454289 」でもひどいと思いましたが、おぞましい民族浄化の実態が書かれています。「再教育施設」に100万人以上が収容されているとも言われていますが、イスラム教を否定し、果ては臓器売買につながっているというディストピア社会が現代に存在しているというのは信じたくないことですが、これが実態なのです。トランプ政権も中国へのカードとしてウイグル人問題を取り上げるようになりましたが、日本がどう行動するのか考えていく必要があります。2020/01/23

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