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内容説明
「これはオレの性分、飛ばずにはいられなかった――。」
平成のプロレス界を牽引し、つねにファンを熱狂させた武藤敬司。長年の膝の酷使から、必殺技「ムーンサルト・プレス」の封印を余儀なくされる。
デビューからスペースローンウルフの衝撃、.闘魂三銃士結成、グレート・ムタの覚醒を経て、nWoの席巻。そして全日本プロレス社長就任、WRESTLE-1の旗揚げまで。
WEBで話題を呼んだ、スポーツ報知記者による同名連載を書籍化、200ページの大幅加筆。
武藤敬司と関係者への総力取材を敢行し、「ムーンサルト・プレス」を基軸に語りあげた、武藤35年の全記録。
【目次】
序章 最後のムーンサルトプレス
1章 入門、そしてデビューへ
2章 ムーンサルトプレスの誕生
3章 スペース・ローンウルフVS「UWF」
4章 ムタ誕生と幻の「SWS」移籍
5章 ムタVS猪木、武藤VS高田
6章 nWo
7章 全日本プロレス移籍
8章 社長の苦悩
終章 決別と決意
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
108
この作品の良さは武藤敬司の光と影を真摯に描いたことだろう。プロレスラーとしての輝き、実績といった光。MMAが隆盛となりプロレス苦難の時代での全日社長就任による苦闘という影。同時代の名選手、橋本真也や三沢光晴が選手と経営の二足の草鞋で亡くなるなか、武藤敬司も追い込まれる。看板レスラーが自身であり、膝が悲鳴を上げても試合に出る。全日から手を引けたのは僥倖かも知れない。武藤敬司は華がある。今でもホールドアウトとトライアンフを聴くと胸踊る。武藤敬司という天才をリアルタイムに観れたことは、この上ない幸いと思うのだ。2019/05/18
Y2K☮
36
最も印象深い武藤のムーンサルトは95年5月の橋本戦。一発目がやや逸れ、急いでセカンドロープから二発目を放ってベルト奪取。いつになく必死というか気持ちが溢れていた。TVで観たんだけど、確か同時刻に他局で「戦国自衛隊」を放送してた。最初はそっちを見てたけど、気づいたら武藤に釘づけになってた。天性の華。それに尽きる。しかも完全なエンタメ志向でありつつ、ナチュラルに強い。オカダカズチカの試合を観る度に「これで武藤みたいなガチの腕っぷしがあれば完璧なのに」と思ってしまう私は古いファンなのかな。復帰戦期待してます! 2019/06/18
tetsubun1000mg
22
長州力の自伝を読んで、プロレスの舞台裏の話ができる時代になった事が分かりました。 武藤敬司のこの本は当時の試合をするメインレスラーとして感じたことを正直に答えており、バラエティで見せる気さくな武藤敬司の姿を思い浮かべました。 全日本社長就任で充実しているように見えていたが、経営状態は火の車で自分の給料もなしで私財も出していたとは。 グレート・ムタの誕生や日本凱旋の事情は初めての披露ではないでしょうか。 プロレスは命がけだし大変だと思っていましたが、本人的にはライブコンサートの興奮と充実感が得られるらしい。2019/06/24
緋莢
21
武藤敬司へのインタビューを中心に、他のレスラーや関係者の証言も交えながら、そのプロレス人生を追っています。柔道というバッグボーンを持ち、「組んだ瞬間に負けると思った人がいた」という経験があったからか、“強さ”を追求する新日本プロレス道場に違和感を持ち、エンターテイメント、もっと豊かな世界を求めた、 他の人間が辞めると言っても引き留めなかった山本小鉄が、武藤が辞めると言った時は引き留めた、アメリカでは皆、ムトウと発音できなくてムタと呼ばれていたことから、グレート・ムタが誕生した(続く。2020/07/01
0607xxx
21
人工関節手術を決断し、代名詞のムーンサルトプレスに別れを告げた武藤敬司35年の全記録は、まさに天才の証明。さしあたって、2019年のプロレス本の中で1番の面白い。プロレスが好きになったきっかけの選手だけに、今後の武藤敬司も楽しみである。2019/06/07