IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ

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IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ

  • 著者名:室脇慶彦【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 日経BP(2019/06発売)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784296103027

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内容説明

「2025年問題」を正面からとらえ
未来につながる解決策を示す。

<本書「はじめに」より>
 基幹系システムの老朽化は日本で特に深刻だが、問題自体は米国でも指摘されている。米国ではそうした状況を「Technical debt」と呼び、日本語に訳すと「技術的負債」となる。日本はさらに悪い状況にもかかわらず、この問題を「レガシーシステム問題」として長い間放置してきた。この問題を放置していると、国際競争力の観点で重大な、もしかしたら致命的な状況を引き起こすことも十分考えられる。

 技術的負債を解決する方法として、米国企業では「マイクロサービス」による基幹系システムの再構築が進んでいる。マイクロサービスを導入すれば、DXに対応できると考えられている。

<出版社より>
 著者は長年、野村総合研究所にて大規模システムに携わっており、現在指摘されている「2025年問題」を自分の問題として取り組んでいる。その著者が米国のクラウドベンダーやユーザー企業を見てたどり着いた1つの答えが、「マイクロサービスによる基幹系システムの刷新」だ。単純に刷新するのではなく、業界共通部分はエコシステム化を提唱するなど、意欲的な内容である。

 本書では、日本企業の経営層に厳しい指摘もしている。だがそれは、期待の裏返しでもあるように思う。著者の思いが、ぜひ経営層に届いてほしい。今を生き抜くビジネスパーソンが読んでおきたい1冊だ。

目次

第1章 日本のITシステムの現状と課題
 1-1 SoEとSoR
 1-2 従来モデルの限界
 1-3 技術的負債
 1-4 DXは既に始まっている
 1-5 既存ITシステムに内在する課題
 1-6 日本企業のIT課題
 1-7 ITベンダー側の技術的負債への対応
 1-8 ITベンダー側の課題
 1-9 国が打ち出したDX 対応の考え方

第2章 今後求められるITシステム
 2-1 SoEに求められる基本要件
 2-2 SoRに求められる基本要件
 2-3 政府システムに求められる基本要件

第3章 米国で進展するIT革命の状況
 3-1 クラウドベンダーの本音
 3-2 ユーザー企業で進むマイクロサービス化

第4章 新たなアプリケーションアーキテクチャー「マイクロサービス」
 4-1 既存のアプリケーションとの違い
 4-2 マイクロサービスの圧倒的な優位性
 4-3 マイクロサービスが抱える課題と対応の方向性
 4-4 ITガバナンスのあるべき姿

第5章 日本のITシステムの大変革と企業の盛衰
 5-1 企業の盛衰を左右する経営者に求められる役割
 5-2 ITベンダーの企業経営に求められるもの

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

99
昨年から経産省がいい始めたDXいわゆるデジタルトランスフォーメーションというキーワードを主体にした「2025年の崖」というものがどのようなものかおぼろにわかりました。私は全面的には賛成しないものの(というのはいわゆる経産省の言うことはすべてお金を使ってシステムを作り替えろという脅しがあるように感じるので)、今後のシステムの在り方としては面白いと感じられました。開発もウォータフォール型からアジャイルに転換していくのでしょう。2019/08/23

Kentaro

38
既にDXは2000年以降確実に歩みを進め、その勢いは加速度的に進む。我々の常識をあらゆる分野で破壊し、新たな価値観の世界に突き進んでいる。これまでのビジネスを根本から覆す変化の中にいると認識すべきである。 DXを進展させ、新たなビジネスモデルに変化するには、会社そのものといえる現在の既存ITシステムを抜本から見直すことが必須である。それは競争力の源泉とならないが、会社の命を支える既存のITシステムである。効率よく、安価に、早く、リスクを最小化して対応することが、DX成功の鍵を握っていることに間違いない。2020/05/07

閑居

20
日本はIT負債を清算できないままWithコロナ時代に突入。ハンコ文化、紙文化などの古い商習慣を引きずりつつ、政財界の思惑が絡み合い、日本は前に進めないまま滅びつつある。 最近のテレビを見ていると「世界から尊敬される日本」とか「世界に広まる日本文化」などの威勢の良い言葉が目立つ。 しかし、世界から”まねぶ”ことを忘れ、過去の栄光にすがっていては前に進むことなどできない。過去のIT”資産”をすべて捨てるほどの覚悟を持って血を流しながら進むしかないのである。2020/05/14

チャー

12
IT技術者の経歴を持つ著者が、多くの企業のデジタル化に携わりその経験と今後の課題を綴った書。ソフトウェア開発に関する品保では確認しなければならない部分を最小限に抑え込むことという視点は日常のビジネスにも通ずる。企業はITベンダーにデジタル化を丸投げする傾向があるが、本来ならば企業内にしっかりとした部門を持ち、CEOはシステムについて熟知している必要があるという指摘はなるほどと感じる。大義は何かを常に問うことは軸を持つための重要な姿勢。システムに携わる仕事の進め方の難しさを改めて知ることができた。2021/10/09

エリナ松岡

10
国内のSI業界の現状が分かるよい本でした。IT負債とは何だろか、と思ったらレガシーのシステムにかかる莫大な保守費用とリプレースの困難さだそうな。確かにそうなんでしょう。SI事業者は本当に今後どうするかしっかり見極めてモデルチェンジしていく必要があるように思います。また、その解決策としてマイクロサービスということなんですが、うーん、おおよその概念は分かりましたが、それほど深堀りはしていないので、また別の本を読む必要がありそうです。2019/11/25

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