内容説明
2019年にフィンランドと日本が国交樹立100周年を迎えたことを記念して、本書は出版された。政治、経済、文化といった様々な分野の研究者・専門家が集まり、両国の100年間の交流の歴史と未来への展望を論じる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッピー
20
日芬交流史に特化した論文集。フィンランド独立の承認から、日露戦争、第二次世界大戦、そして現代に至る両国の関係を概観。政治史のみならず、経済・貿易、核燃料サイクルに至るまで幅広く網羅しています。文化史にも十分なページが割かれ、フィンランドと関わりを持った日本人について、これまでの断片的な知識が線になりました。かつて今岡十一郎氏の提唱した「ツラン民族圏」という概念がはやった背景も理解できました。さらに言語学・グローバル視点からの教育論考も参考になりました。一般的な読み物というにはやや硬めですが、おススメ。2019/08/23