内容説明
常に第一線を疾走するジャズピアニスト山下洋輔。海外で日本各地で、エネルギッシュな超絶演奏で人々を熱狂させ、オケから浄瑠璃まであらゆる表現者と競演。ヤマシタの日常は生きた現代ジャズ史となる。山下洋輔トリオ結成50周年を記念して贈る、即興セッション旅日記!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
11
前作『猫返し神社』の御加護で帰ってきた愛猫が猛猫に変身したかと思ったら、猛老猫とは山下さん自身のことだった。驚いたのはレパートリーに「幻燈辻馬車」という曲があったこと。山風先生の同名作品が岡本喜八監督で映画化される予定で、その主題曲がいち早く出来ながら、岡本監督の死去で企画が流れたことを本書で知りました。残念。とはいえ、ヨースケ節全開のピアノ弾き旅日記に笑いが漏れること度々で楽しい読書でした。2019/07/16
tetsubun1000mg
8
1942年生まれという事は、76歳だと思いますが相変わら全国を飛び回って演奏や、指導活動をされていて驚きです。 演奏スタイルがそのまま日常のようです。 エッセイも独特のリズム感があって、アドリブ満載のピアノ演奏を聴いている感じです。 筒井康隆氏が文章を書かせたら面白いと助言されたエピソードに納得。 また、山下氏の音楽を通しての交友も幅が広く、海外の演奏家だけでなく、日本のいろんなジャンルの音楽家や、芸術関係者との付き合いを知るのも楽しいです。 一度演奏を生で聞いて見てみたいと思いました。2019/02/01
の
5
ジャズピアニスト山下洋輔のエッセイ集。70歳を超えても精力的に音楽活動を行っており、ミャンマーやオーストリアでオーケストラと、日本では浄瑠璃と共演し、音楽以外でも大河ドラマ「西郷どん」に出演し、冷やし中華に関する取材を受けるなど、ジャンルに囚われない幅広い活動はまさにフリージャズ。持ち物が入ったカバンを電車に忘れて講演会をすっぽかしても、自宅の猫に愚痴るユーモアを忘れないスタイルは、フリージャズが「寛容の精神」を基に発展してきたのにも一致して面白い。著者にとっては、交友関係もセッションの一つなのだろう。2019/02/09
黒猫堂▽・w・▽
5
若い頃に山下さんのエッセーを読んだ。当時就職が決まった兄が下宿先から送ってきたダンボール箱の中に入っていたのだ。三冊ほどあっただろうか。独特のリズム感があり、滑らかに逸脱していく文体に魅了されて当時の全著作を読んだはず。無理やり江戸っ子風に喋るなんてことも書いてあった。けちとらえでっけでい(こちとら江戸っ子でい)とか、他にはバンドマンならではのほら話も大好きだった。新作であるこの本を読んでそれを懐かしく思い出した。2019/02/09
oct2
5
変わらず好調の洋輔エッセイ。最近ちょっと読書ペースが落ちたので、喝を入れるために(?)…ではないのだけど…図書館の新刊コーナーに置いてあるのを見つけたのでラッキー!とばかりゲット。氏の交友関係の広さ、音楽に向かう楽しさなどを満喫しつつ読了。小林信彦も復活しましたし、洋輔氏の新刊の小説が出るということらしいので嬉しいニュースが続きます。2019/01/19
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