内容説明
東村アキコ氏絶賛「不倫の漫画を描くのに、とても参考になりました」
女が本当に怖くなる11の物語。
理由あって、都会から実家に戻った「私」は、年老いた母とペットのマルチーズと暮らしている。
時どき立ち寄るペットショップの女主人・中山圭子は、犬や猫をあやしながら、さり気なく飼い主から話を聞き出すのが得意。
圭子のもたらす情報が、「私」のどす黒い過去を甦えらせる――。
表題作ほか、婚期をのがした娘の子宮切除手術の前夜、娘の傍らで眠る父の悲哀と甘やかな妄想を描く「初夜」。
バーで独り飲む女にバーテンダーが語った奇妙な体験「眠れる美女」。
可愛かった妹の人生が低迷してゆくのを見守る兄の心理「いもうと」。
初めての不倫にふみだす妻のためらい「春の海へ」。
故郷の町に戻ってきた三人の女たちに渦巻くねたみと憎しみ「帰郷」など、10篇の恋愛官能小説集。
解説・東村アキコ
*本書は2005年6月に文藝春秋より刊行された文春文庫『初夜』を改題し、解説を加えた新装版です。収録している短篇は同じです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワニニ
47
何だか知っているようなストーリーだなぁと思って読んでいたら、2005年刊行の『初夜』改題だったかー。“林真理子”と“ペット”に騙され(?)間違えて2冊も買ってしまったというのに、その上既読だったとは。オーマイガー。しかし、イマドキの人は読まないだろうな、林真理子。高度経済成長の上昇志向、バブル経験者だから分かる感覚、雰囲気に満ちている。そういった意味で、よく分かるし面白い。やはり巧みだ。女性の人生の機微が、痛いほどに凝縮された短編集。2019/07/22
くろにゃんこ
41
短編集。さまざまな女性。タイトルはその中の一つのお話であり、ペットショップを舞台とした話の数々ではなかった。すごいな~、怖っ!などこういう女性の心理描写は林真理子ならではだな~と感心しながらの読了。2020/02/17
なるみ(旧Narumi)
34
巻末の東村アキコさんによる解説(インタビューによるもの)が面白かったです。いろんな男女が描かれていた、林真理子ワールドが濃厚な一冊でした。2005年に「初夜」として出された短編集の改題し、2019年6月に新装版として出版されたのが本書だそうです。2019/07/10
ちょん
27
短編集ですが、不倫の話ばっかり‼️なんかヌメヌメした感じで途中から読むの飽きてしまった(笑)2020/09/20
アコ
25
11篇収録の短篇集。2002年刊『初夜』改題。アラフォー以上の中年女性を主人公としたものが大半。いずれも年相応に重ねてきたものや不倫など秘めてきた過去が物語のキーとなっている。そのためゾクッとする展開が多いけど、著者本にしては消化不良で後味が悪いものが多い。あっという間に忘れてしまいそう…。【解説:東村アキコ】2021/05/04
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