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内容説明
平成元年、ベルリンの壁とともに世界秩序も崩壊したことに気づかず、バブルに浮かれていた日本人。バブル崩壊後も、相次ぐ大災害と長きデフレにより、目先の生活を守ることに追われて、志向はさらに内向きに。そして日本は、理念を持たない「戦争ができる国」となり、「デマと差別が溢れる国」となった。その姿は、国際社会から取り残され、無謀な戦争に突き進んだ戦前の日本とあまりに重なる。過たずに済む分岐点はどこだったのか。昭和史研究の泰斗と現代を代表するジャーナリストが、平成の失敗を徹底的に検証した白熱対談。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
69
即位の礼の日に読了。平成天皇は平成最後の誕生日に、平成が戦争のない時代として終ろうとしている事に心から安堵しています、と仰った。確かにその通り。ただそれは我が国内が平和であったというだけで実は内平外乱が現在も続く。また、平成は閉塞感の時代であった。そしてネット社会の台頭。これらを軸に些か雑多と感じ残念な面もあるが、半藤・池上両氏による対談集である。諸々五月雨的に知識を得られ考えさせられるが、一番思い危惧するのはネット社会台頭である。知りたい事のみ知り、自分の頭で考え判断する能力の低下の帰結が招く事象である2019/10/27
佐島楓
68
「池上解説」と「半藤解説」によって、わかりやすくまとまった平成史となっている。これから生きる現代人にとっての警鐘の書でもあるが、暗い内容ばかりでもなく、何とかして令和が希望の時代となってほしいという意図もうかがえる。個人的には放送局と出版界の裏話が興味深く面白く読んだ。2019/06/02
ごへいもち
49
半藤一利さんの訃報に接して読みました。ネットでは産経新聞の影響力が大きいこと。悠仁親王への御進講、こんなふうに帝王教育されているとちょっと安心。昭和天皇は1945年初めには停戦を進言されていたが受け入れなかったとのこと。現在も検討されている憲法改正案では個人の人権より国家の意志が優先するとのこと。他にもいろいろ。合掌2021/02/07
カレー好き
31
お亡くなりになった半藤さんと池上さんの対談。平成天皇のお言葉から汲み取ることができる思いが印象的。小選挙区比例代表並立制が、自民党が負けない仕組みになっていて、今回の選挙もそうなった。コロナ前の対談だけど、それ以上にとんでもなく借金の膨れ上がった日本をどうするのか。⭐︎4つ2021/11/03
TomohikoYoshida
28
半藤一利と池上彰による平成の総括。政治、災害、原子力政策、ネット社会、オウム真理教、戦争、日本経済、天皇制などについて。流れのよい対談で、なんとなく読み進めてしまった。しかし、その中にあって、自民党改憲案には、大きな不安を感じた。戦争を放棄できるが故にベトナム戦争に参加せずに済んだ日本。しかし、今後は政治家の意思で自衛隊が戦争に参加する日がやってくる。そして、政府に批判的な言論は統制されてゆく。そういう内容の改憲案のようだ。2020/01/09
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