内容説明
生存、表現、探求――人間の営みの本質とは何か。その果実としての形はどんな味わいなのか。今を良く生きるための哲学エッセイ。モノの形の味わい、生きることの難儀さ、芸術の偉力、考えることの深さ。多面体としての人間の営みとその様々な相に眼差しを向け織りなされる思索。日常を楽しみ味わいながら生きるための技法を、哲学者が軽やかに、しかも深く語るエッセイ80編余を収録。
目次
かたちのレビュー
〈生存〉の技術
〈始まり〉に還る芸術
〈探求〉という仕事
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sito
7
寄り添ってくれる持ち物に目を向ける。2023/02/05
Nさん
3
2019年刊行。世の中の様々な「術」の雑記帳のような一冊。製品レビューに始まり、生存の技術〜芸術論〜哲学者レビューの4部構成。書籍としてのまとまりは正直悪い。だが、様々なアイデアをスポンジの様に吸収し、アウトプットされた著者のアイデアノートは中々味わい深い。かつてヒトは生活の術として「作る」という行為を当たり前に行ってきた。分業が行き過ぎると、「作る」ことをやめ「買う」ことで事を済ます。今、市場なくして自身のみで何ができるか?と考えると、結構大変だと思った。自分の中の「作る」を考えてみるのも面白いだろう。2019/10/16
菊田和弘
1
「ブリコラージュ」を知った。今あるもので工夫して、必要なものを作ること。晩飯のおかずの残りで昼飯を作るようなもの。それがすなわち芸術とも言えた。だからアーティストとは、生きながらえる術に長けている人たち。生きながらえている物たちも紹介されていて、飽きることがなかった。2021/05/13
ちばひなこ
0
本というよりノート覗いた気分2021/08/27
ちばひなこ
0
共にということのことばかり考えてしまう、ある意味ギブアンドていくなのかもしれないが、溶けてひとつになってしまうような心得で生きていきたい。2020/04/13