内容説明
「本書が掘り起こすのは、産業や商業に寄ったもうひとつの音楽史だ」(日本経済新聞2018.6.7 速水健朗氏)
「改めて気に留めることのなかったその成立の経緯や普及の詳細を辿ったのが本書だ」(朝日新聞2018.6.16 書評 椹木野衣氏)
「日本人が初めて知るであろう歴史の陰に埋もれた事象やエピソードのオンパレード。詰め込まれた情報の貴重さと膨大さ、そして濃密さに、ただただ圧倒されてしまう」(「ミュージック・マガジン」2018年6月号 松山晋也氏)
装画:奥村靫正
帯コメント:直枝政広(カーネーション)
世界一の音楽消費国と言われるまでになった、日本のBGMの歴史を総括!
名著『電子音楽 in Japan』の著者による、入魂のジャパニーズBGM史!
海外で生まれたBGMビジネスが、
日本にどのように持ち込まれ普及していったのか――。
その歴史をビジネス界のトレンド、ハードウエア史、著作権の変遷など、
さまざまな視点を絡めながら、今日に至るヒストリーを振り返る。
BGMとは?
バックグラウンド・ミュージックの略称。
アメリカにおいて「ミューザック」、「エレベーター・ミュージック」と呼ばれていた公共空間への音楽配信サービスを、
東洋音楽放送がこう名付けてセールスしたことから日本で定着。
アメリカでは使われないが、ヨーロッパは日本と同じBGMで通じる。
アスリートたちが愛聴している定番BGMリスト、
SNS等で話題の西友ストアのBGMについて、
さらに、日本初のBGM年表も掲載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
19
ふうっ、やっと読み終えました。帯の推薦文がカーネーションの直枝政広さんだし、表紙があの有名なジャケット写真だわ、細野晴臣さんブライアン・イーノも出てくるし、セイユーのBGM(ピーター・バラカンさん選曲)にもしっかり触れているし、ミューザック、ラウンジ、アンビエント等の気になる用語満載、何よりペンギンカフェオーケストラにもしっかりと割いてくれたのが嬉しいです。日本では作業の効率を上げるというアメリカ的な要素(そもそもダラダラやる米と違って日本人勤勉だっての)より消費促進やアメニティの為の音楽が主でした。満足2018/05/20
ふう
13
そんなに厚みはないけど情報量がとんでもなくて読むのに想像以上に時間がかかった。いわゆる”BGM”の歴史から用語から、おすすめアルバムの紹介から、とにかく盛りだくさん。読んだはいいけどまだ全然頭に入ってきてない感じ。つかここでもまた西友が出てきちゃって軽くブルーw2018/08/15
ganesha
4
喫茶店や商店街で流れているBGMの始まりから変遷、現在までをまとめた一冊。錦織圭がヌジャベスを聴いていることと熊退治のテープか印象に残った。2023/08/15
nobu23
4
日本におけるBGM音楽の普及に関する歴史をまとめた本。 最初は海外のBGM会社から音源を借りる形で始まり、徐々に独自の音楽や、既存のポップスのインストが作成されるなど興味深い。テープなど業務用のBGMの再生メディアの変遷も面白かった。2023/01/07
natsumi
4
ミューザック、環境音楽とも呼ばれるBGMの歴史を、ソフトとハードの両面から! もともとはポピュラー音楽のオルゴールアレンジも理に適ったというかエビデンスに基づく選曲だったのかもしれない……と思ったり。好きな曲をかける・聴く、という発想とはまた違った側面での、人の精神に作用する「音楽」そのものの需要の歴史でもある。研究・実証がインダストリアルに直結していたひと昔前の本気の近未来感。いかすわ……2022/07/09
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