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内容説明
古代マヤ文明や古代オリエント文明では驚異的な天文知識があり、暦に関する仕掛けや工夫が多く存在した――そう聞くと、すごい! と感じてしまうほど現代は暦の常識から遠ざかっているが、暦によって農業の生産力を高められたし、暦を司るものは権力を確実にした。つまり、集団を統治するうえで重要なものだったのだ。それらが構築され、洗練されることで集団は「社会」へと発展していく。では、暦は社会とどのような関係があったのか。歴史的には古代に遡る。世界各国で影響を与えていたが、たとえば古代ギリシャでは、リュディア軍とメディア軍が、太陽が隠れたのを見て両軍はおののく。そして武器を捨てて和平に合意した。これは科学者タレスが日食を的中させ利用したものだった。暦が果たす役割を歴史学的にはあまり重要視されてこなかったが、本書では社会誕生のプロセスに焦点を当てて、暦の影響力を考察する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こぽぞう☆
19
図書館本。暦と度量衡を制する者が世を統べる。のは常識だと思ってた。どうやら世間ではそう思われてないので、この本が書かれたのかな。暦とリンクする過去〜現代のボードゲームのコラム面白かった。ただ、この著者の歴史認識がちょっとあやしくて、人類がアフリカを出た足跡のところと、ローマ帝国のキリスト教以前をまるっきり無視してるのは気になった。2018/11/10
ごいんきょ
9
歴史が暦をつくるのか、暦が歴史を作るのか。 暦が歴史に影響を与えていたなんて思いもよらなかった。2018/04/13
じゅん
8
筆者が言うように、歴史学の中で暦が果たした役割は大きいことが理解できた。農作物を採集や狩り、潮の満ち引きのような基本的な生活に関わるものから、労働計画をたて社会的な発展を図るために政を司る人々には必須だったのだろう。それが占いや戦争といったあまり望まれないものも導いてしまったとしても。暦に関しては、今やコンピュータで過去も未来も簡単に分かるのだろうが、紀元前から、地球が丸かったことが知られていたり、閏年の必要性が知られていたり、最も驚きだったのは、日食や月食を表示する機械があったことだ。2018/05/05
tnyak
7
暦と社会の成り立ちや変化について論じた好著。まず、古代文明が驚異的な天文知識を持っていたことに驚きました。地球が丸いことも、人類が閏年を手にしたことも起源前だったことを初めて知りました。暦がこれまで果たしてきた重要な役割についての論考は、極めて刺激的でした。 2018/02/01
犬養三千代
5
暦は世界を変えない!暦は必要な関係性において働くと思う。2020/09/17
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