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内容説明
「黒田硫黄氏は、キャラクターやエロに隷属された漫画界にあって、真にセンス・オブ・ワンダーを持った作家である」(大友克洋)
「“きれいな絵”も“きれいなハナシ”もねェ。“きれいなマンガ”があるだけよ」(寺田克也)
「これから騒がれるのは目に見えているが、この新しい才能を無視するマンガ評論家はとっとと廃業するべきだろう。」(よしもとよしとも)
時代を揺るがす注目の漫画家、黒田硫黄。デビュー作を含む唯一無二の傑作マンガ短編集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
29
1999年刊のコミック。学生運動が下火になってからバブル迄のシラけ時代(私の若い頃)を思わせる、気怠い雰囲気とシュールで残酷な展開。男の子的冒険精神もあり、タッチは筆書きっぽい。モチーフは、軍の遺した巨大ロボと少年、アパートに詰め込まれた巨象、女の姿で恩返しに来る蚊など。一番は「メトロポリス」。手塚作品のパロディらしいが生憎そっちは読んでない。お約束のアンドロイドや狂気の科学者に加え、ヒゲオヤジら手塚キャラも登場。自我の危うさと世界の破滅のお話があっけらかんと進む。愛すべき駄漫画の風情があった。2018/12/16
阿部義彦
15
1999年第1刷。イースト・プレス刊。デビュー作「蚊」を含む短編集。不条理はあるものの、SFという意匠をまとって読者に分かりやすく読んで貰おうという遠慮がまだ見られます。後には整合性など気にしないで好きな様に書く路線が性に合うことに気づいて化けるのですが。この中ではよしもとよしとも原作の「あさがお」が抜きん出ています。言いたい事は誰でも子供だった時代がある。とまことにシンプルですがカット割りやアングルが斬新です。ラスト「まるいもの」も上質なショートショート。2023/05/20
bluemint
9
筆で描いたような絵は慣れるにつれ味が出てきた。異様な迫力はあるけれど理解できない話が多いが、2つの象の話が良く、泣かせる。小学生の女の子は元気いっぱい、じゃりん子チエを思い出させ良い。2018/03/11
yuzuriha satoshi
7
力強い絵ですねえ 次は『茄子』を読みたい この方女性作家なのでしょうかね2013/07/22
go
3
天才的だなと。しかし、最近あまり話題になっていないのは短編型の漫画家なのかなと。まあ、他のも読んでみて判断しようとは思うが。2019/03/10