流れといのち - 万物の進化を支配するコンストラクタル法則

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紙書籍版価格 ¥2,376
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流れといのち - 万物の進化を支配するコンストラクタル法則


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内容説明

「生物・無生物を問わず、すべてはより良く流れるかたちに進化する」――この画期的な物理法則を「コンストラクタル法則」と名付けて1996年に発表した熱力学の鬼才ベジャンは、2018年に米国版ノーベル賞とも言われるベンジャミン・フランクリン・メダルを受賞した。

「生命とは何か」という野心的な探究を軸に据えた本書で著者は、富と資源の流れや、階層制の遍在性、テクノロジーやスポーツや都市の進化、政治や社会を支配する原理、時間や死の諸相までを見渡しながら、生命と進化のみならず、さまざまな事象への見方をくつがえすような、戦闘的な文章で読者を圧倒する。

本書でベジャンは「生命」「進化」を、物理の視点で語る。
生命という定義には生物も無生物も関係ない。 動きながら自由に変化している=流れているものが生命だ。 流れが尽きた系には終焉(死)が訪れる。

生命とは、より長く生きたい、食物や暖かさ、力、動き、 他の人々や環境に自由にアクセスしたいという衝動なのである。
そしてベジャンはコンストラクタル法則の導きを元に、 確固たる自信をもって、より良い未来へ向かう世界を提示する。

  *  *  *

【本書への賛辞】

「快作! 100冊のビジネス書を読むより本書1冊を丹念に読むほうがずっとよい」
鎌田浩毅(京都大学大学院教授)

「溢れる嘘に惑わされることなく、世界の本質に沿って生きる人の、宝物となる本」
神田昌典(経営コンサルタント)

「ひと言でいってスゴい」
橘 玲(作家、新書大賞『言ってはいけない』著者)

目次

第1章 生命とは何か
コンストラクタル法則/貧しさよりも豊かさを/人間は機械と一体化した種になった/生命の捉え方/進化の捉え方/流動系とデザイン/非生命系の進化/地球はなぜ真っ平らにならないのか/水中翼船が現れた

第2章 全世界が望むもの
火と文明/熱の流れとかたち/地球全体におけるエネルギーの流れ/資源の持続可能性/力を我等に/経済活動の物理学/水の役割/生命には水の流れが必要だ/富の流れ/グローバル化のデザイン

第3章 目的を持った動きとしての富
より速く、より多く/階層制/少数の大きなものと多数の小さなもの/目的を持った動き/富を望む衝動、自由への衝動/流れに乗れ

第4章 テクノロジーの進化
動物の進化とテクノロジーの進化/小型化は自然に起こる/自ら動くものなどない/進化はしても退化はしない/進化とは物理の概念だ/飛行機の進化/二足歩行はテクノロジーの最大の革命である/テクノロジーの進化は私たちを解放する

第5章 スポーツの進化
体の大きさと速度/走者と泳者の進化を予測する/短距離走の勝者は誰か/高跳びの勝者は誰か/よくある専門家からの批判/動物のデザインは予測できる/動物があくびをする理由/スピード競技の速度に限界はあるか/球技におけるコンストラクタル法則/スポーツの将来を予言する水晶玉

第6章 都市の進化
都市は生きた流動系である/アトランタ空港で考える/芝地を渡る/移動しやすい都市のかたち/環状道路のデザイン/迅速で安全な避難のために

第7章 成長
成長はS字カーブを描く/成長の限界/S字カーブの特性に対する批判と応答/雪の結晶は一つひとつ違うのか/S字カーブが表すもの

第8章 政治、科学、デザイン変更
政治の流れとかたち/科学論文競争の物理学/誰もがより良い社会を望んでいる/統治機関の物理学/マルクスの失敗/ペンは剣よりも強し/世に問い質すこと/不満を抱えたソクラテスたれ/さらなる自由がもたらす良い流れ/遍在する階層制

第9章 時間の矢
マクスウェルの魔物/進化するデザインと時間/知は力なり/人工知能、文明、コミュニケーション/知識の流れとかたち/英語の支配/知能とは何か

第10章 死とは何か
なぜ大きな動物のほうが長生きするのか/ジェットとプルームのあいだ/河川の寿命/車両の寿命/動物の寿命/転がる石の寿命/渦の死、人間の死

第11章 物理学的現象としての生命と進化
法則は一つ、理論は多数/生命とは環境に影響を与えるものである/「より良い」の物理学/競争か共生か/楽観主義と希望/近年の論争/生命と進化への新たな視座/コンストラクタル法則の来歴/物理学的現象としての生命と進化

解説 木村繁男
訳者あとがき 柴田裕之
第5章の補遺
原注
索引