内容説明
清らな乙女に、無情と名高い富豪が迫る――家族を守りたければその身を捧げろ、と。
22歳のエルヴィは父の死後、継母と異母弟を支えて生きてきた。手芸用品店で働く身では、男性との出会いはほとんどないが、何度か見かけた継母の雇い主の富豪ザンダーに密かに憧れている。ある日、彼の所有する骨董品を盗んだかどで継母が訴えられた。何より家族を大事にしてきたエルヴィは彼に懇願の手紙を書く。すると、自ら情け知らずと豪語するザンダーはエルヴィを呼び出し、魅惑的な曲線を描く彼女の体を見回してから平然と言ってのけた。「君の体を僕に捧げてくれれば、訴えは取りさげてやろう」これは脅迫よ! 即座に拒んだエルヴィだが、心は乱れて……。
■継母を救いたい一心で、悩み抜いた末に金融王ザンダーの愛人になるという交換条件をのんだエルヴィ。無垢な彼女にとってそれは、大切にしてきた純潔を捧げることを意味しているというのに……。大スター作家リン・グレアムが綴る、情熱の予測不能ロマンス!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きき
4
ハーレクインを読むきっかけになった作家さんなのに以前のような切なさもなく温かい気持ちにもなれない。なのにラブシーンは以前より生々しくて。ヒロインの初心とは違う計算高さが見えてきて好きになれなかった。2019/05/29
akiyuki_1717
0
父亡き後、養女にしてくれた継母と弟の面倒を見てきたヒロイン。今度は弟が母が務める富豪のアパートメントで手に取ったアンティークの壺を他の家政婦が盗難に遭ったと騒いだため返し損ね、継母が罪を被った。告訴を取り下げてもらおうと彼と会う。二人は数ヶ月前に偶然顔を合わせており、互いに惹かれていた。2ヶ月ごとに愛人を同じ部屋に囲ってきたヒーローは、ヒロインに同じ対応を求めるも純潔だったと知り罪悪感に駆られる。自分の家族に好かれるヒロインを元恋人と寄りを戻すフリをして手離す。ヒロインは妊娠を彼が知る権利が有ると告白。2022/03/06