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内容説明
戦後、欧米主導の枠組みで発展してきた航空の世界は、国防上の必要による航空の制限が時代遅れとなり、航空技術の発展に伴って20世紀末には自由化へと向かうことになった。コードシェアやアライアンスの普及、LCCの登場、運賃の多様化で運航が柔軟になり、国々が地域として一体化し多国間での航空の自由化が目指されるようになっていくなか、世界の空が行きつく先には何が待っているのだろうか。航空の発展史をひもときつつ、エアラインの世界から地球の将来を展望する。
目次
I 航空現代史──世界の枠組みと航空協定の変遷から
第1章 混乱と荒廃の世界に秩序を打ち立てる──再建の時代
第2章 自主性を確立する──航空会社の時代
第3章 国際航空を航空協定の変遷からみる
第4章 自由を追求する──自由化の時代
II 世界の再構築──航空が未来を変える
第5章 新たな世界の模索──地域の事例から
第6章 アメリカが自由を普及させる
第7章 ヨーロッパのための自由
第8章 アジア・太平洋地域のその後
終章 航空の近未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
34
自由化によって競争が激化して大手も破綻するようになったが、利用者にとっては運賃が安くなった好印象ばかりが強い航空業界。本著はそのカラクリを国際的な航空規制の歴史からひもといていく。オープンスカイ戦略やコードシェア便くらいまではなんとなくわかるが、それ以外の法律や規制は専門用語が多く、とっつきにくい。もう少し素人にもわかるようにかみ砕いて書けば、面白いのに‥。興味深いのは、中国や台湾、韓国の航空会社が日本の多くの地方空港に路線を持っていること。インバウンド増加の理由の一端がここにあるんだなとわかった。2019/08/10
あきあかね
24
ライト兄弟が初飛行を成功した1903年当時、百年余でここまで航空が大きな発展を遂げると誰が想像できただろう。 本書は、第二次世界大戦後、国主導の下で拡大し、二十世紀末に規制緩和、航空自由化へと舵を切った航空の歴史を概観する。規制緩和による競争の激化によって姿を消した欧米のあまたの航空会社の名前を見ると、栄枯盛衰という言葉が頭に浮かぶ。 効率性や安い運賃と、安全性や安定した運行。両者のせめぎ合いは、航空に限らず、あらゆる交通モードで生じ、規制の緩和と強化の最適なバランスは永遠の課題だろう。⇒2019/06/10
雲をみるひと
14
航空政策とエアラインの動向をまとめた本。論文調で読みやすいとは言えない文調。航空の.過去の出来事はよく纏まっているが、将来の展望まで踏み込めているかは微妙なところか。航空業界を勉強したい人向きかと思う。2019/06/01
OjohmbonX
5
「空の自由」「以遠権」といった概念を知られただけでも有益だった。コードシェア便があるとか、LCCが利用できるとか、探せば安い航空券もあるとか、どの国の空港でも搭乗手続きや航空券のデザインが同じとか、そうした便利さも「当たり前のこと」と気にしていなかったけれど、自分の子供の頃や親の世代は「飛行機に乗るのは特別な/かなりお金のかかること」だったと思うと全然当たり前じゃない。各国・地域・航空会社の思惑や事情が絡み合って、ルールが形成・整備されていった歴史を本書は概覧して、今ある便利さの背景を教えてくれる。2022/06/21
数之助
3
制度の解説は非常に広範かつ詳細で学ぶところは多い。しかし、記述は全般的に平板で難解。ところどころに垣間見られる(良い意味での)蘊蓄をもっと書き込んでいただきたかったものだ。一方、皆さん指摘されているとおり「ゆくえ」に関する記載は乏しい。期待していた将来展望や独自の提案は全くといってよいほど見られなかった。2024/06/23
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