偽りのラストパス

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偽りのラストパス

  • 著者名:生馬直樹【著】
  • 価格 ¥1,496(本体¥1,360)
  • 新潮社(2019/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 390pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103506621

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内容説明

バスケ部で全国を目指す見原陽司。親善大会を控えたある日、地元の不良として名高い小金井進が居候することになる。戸惑いを隠し切れない陽司と弟の良哉。小金井の狼藉が激しさを増すなか、ある日、決定的な悲劇がもたらされて――。誰しもが抱いていた少年時代の郷愁に心打たれる、新潮ミステリー大賞受賞後第一作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しいたけ

99
「肩を寄せ合い生きる兄弟」というだけでご飯を4杯いける私。いじめの連鎖にも思うところがあった。確かデビュー作のはず。兄弟とバスケ部の面々を応援するついでに、作者のことまで応援してしまう。2019/09/13

モルク

88
不慮の事故で父を亡くし、生活のため昼夜働く母、病気を抱える小学生の弟そしてバスケットに青春を捧げる中学生の主人公。全国大会を目指している部活仲間幼なじみとの友情そしてライバル校のエースとの対決という爽やかなスポーツの話と同時に、家に母の交際相手の知人である不良青年が居候することによる歪な関係と殺人事件という話が同時に進められる。子供を守れない母親という思いが強く、お互いを思いやる兄弟愛が切ない。ラストはただただ涙…2019/11/16

ゆみねこ

71
地元の作家さんのデビュー2作目。今作は長岡市が舞台。バスケ部で活躍する見原陽司の家に、地元の不良・小金井進が居候することに。やがて悲劇が起こり、家族を守ろうとする兄・陽司のとった行動は…。読みやすかったのですが、母親が頼りなくて残念。 2018/12/17

おかだ

65
う~、切ない!最後1行を見届けて、涙が出た。不慮の事故で父を亡くし、やや自暴自棄ながら生活を支える母と、病弱な弟と、きっと中学時代しか没頭できないだろうと未来を達観しながらバスケ部で全国大会を目指す主人公。この家庭に、1人の不良青年が居候してきた事から運命は狂う。おかん…しっかりせぇよ…真面目な兄弟に不良引き合せるとかどんだけ不用心やねん…。お兄ちゃんの気持ち分かる。でも私が弟でも、選ぶ道はひとつだった気がする。ミステリーとしてより、悲しい青春物語として味わって欲しい作品。とても良かった。2019/05/05

しーちゃん

58
バスケで全国大会を目指す兄と応援し支える弟。夏休みにぴったりの青春物?と思ったら同居する母親の知り合いの登場で思わぬ展開。ネグレクト、イジメ、この兄弟の母親に同情の余地はあるが、あまりに子供に無関心で、それこそが事態を悪化させる原因だと思う。いつだって被害は一番弱い者が被る。ダメ親だからこそ、兄弟がこれだけ結束して支え合うのだろう。夫に死別された母親を愛し、家族を守ろうとしたことが悲劇となった、あまりにもせつない読後感だった。2019/07/31

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