内容説明
刑事である母に毎年届く、差出人不明の御守り。秘められた想いが、封印された過去を引き寄せる。果たして、真実を知った娘は――。40万部超の大ヒット文庫『傍聞き』の表題作(日本推理作家協会賞短編部門受賞作)で主人公を務めた、あの母娘が再び登場!「巧緻な伏線」と「人生の哀歓」が、見事にクロスする瞬間を描いたミステリー短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
88
病気や介護など、テーマがいつにも増して重い。そして羽角親子。啓子さんはクールで、菜月ちゃんは物分かりがいい。。2021/03/27
がらくたどん
72
菜月ちゃんアルバム③表題作が羽角母子の物語。物置で見つけた自分の生まれた時の手形・足形と母の拇印が朱墨で押された記念アルバムを見て妙に恥ずかしい菜月ちゃんはもう中三。刑事として頑張る母には自分が知っている亡くなった祖母の他に絶縁している「生みの母」が居る事を知り・・。親指の赤い指紋が暴くもの、繋ぐもの。どちらも切なく暖かい。母子でする「夜討ち朝駆けごっこ」や護身術の練習といった触れ合いが、娘の成長と共に親子から少しずつ女同士になる準備に思えて少し寂しくとても頼もしい。併載は社会問題を扱うがやや軽い印象。 2023/09/24
はつばあば
57
赤い刻印・・シングルマザーで刑事、娘とは良好な関係を持っている。が産みの親と育ての親が違うけれど親族に犯罪者らしき者がいた時はどうなるんだろうと、この親子の行く末が気になって・・。その他3篇のミステリー、やっぱり老いた身にはキツイものがある。「手に手を」母はそれほど私に介護の辛さを与えず亡くなった。私も娘達に迷惑かけずに・・なんて思いながら読んだらやっぱり気分が重い。老いたらお花畑頭が一番だわ。「山奥育ちの俺のゆるり異世界生活」で大人と呼ばれようが老人と呼ばれようが幾つになっても17~8の心を持っていると2024/08/21
くろにゃんこ
45
短編4作品。通勤時に少しづつ読むとわからなくなって前に戻ること何度か…抱えていることが重くて辛いです、それでも日々は進む、少しだけ変わりながら。2019/08/02
ニカ
44
4篇からなる短編集。どの話しもドス黒い雰囲気があり、ホラーミステリーだと感じた。サンクスレターが1番ハラハラした。2025/01/05
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