内容説明
刑事である母に毎年届く、差出人不明の御守り。秘められた想いが、封印された過去を引き寄せる。果たして、真実を知った娘は――。40万部超の大ヒット文庫『傍聞き』の表題作(日本推理作家協会賞短編部門受賞作)で主人公を務めた、あの母娘が再び登場!「巧緻な伏線」と「人生の哀歓」が、見事にクロスする瞬間を描いたミステリー短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
85
病気や介護など、テーマがいつにも増して重い。そして羽角親子。啓子さんはクールで、菜月ちゃんは物分かりがいい。。2021/03/27
くろにゃんこ
44
短編4作品。通勤時に少しづつ読むとわからなくなって前に戻ること何度か…抱えていることが重くて辛いです、それでも日々は進む、少しだけ変わりながら。2019/08/02
Walhalla
38
長岡弘樹さんの短編集は、これまで『傍聞き』と『陽だまりの偽り』を読みましたが、それらの良さと比べると、今回は読後感があまり良いものではなく、残念ながら私が期待していた作品ではありませんでした。ですが、先の『傍聞き』とリンクしている部分もあり、そういう繋がりは嬉しいです。2020/04/15
left7
34
短編の名手である長岡さんの作品で年を越しました。長岡さんなのでどうしても期待してしまうのですが、期待したほどではなかったかなというところです。短編の並び順もあると思いますが、最初の作品を一番面白く感じてしまったので、尻すぼみな印象でこの短編集が終わってしまったのも大きいかなと思います。ただ、長岡さんの作品ということを抜きにすれば十分面白いので、今後も長岡さんの作品を楽しみにしたいと思います。2020/01/04
きっしぃ
34
4編の短編集。『傍聞き』の母娘の話も。何かが起きそうな不安感を煽りつつも、毎回良い方向へまとまるラストはお見事です。どれも甲乙つけがたいが、ベストは『秘薬』かな。『教場0』も早めに読もう!2019/04/14