内容説明
見た! 感じた! 驚いた!
ハーバード大学デザイン大学院の2016年秋学期東京スタジオ・アブロードに参加した学生たちの渋谷体験から生まれた斬新な提案の数々。「公共スペース」「働き方改革」「寛容な都市」……渋谷再開発の先を見通した、都市の未来論。
ハーバードには有名なロースクール、ビジネススクールに並んでデザインスクールがある。政治、経済と同様、設計のジャンルで有能な社会人を養成しようという機関だ。「設計」には建築設計、都市計画、ランドスケープ(景観・造園)の3つのカテゴリーがあって、学生たちは3つの間をかなり自由に横断することができる。
ハーバード大学デザイン大学院(Harvard University Graduate School of Design)は2012年以降、ほぼ毎年秋学期に1クラス12人を東京に送り込み、3か月強の短期留学をさせている。「スタジオ・アブロード」という海外研修プログラムで、グローバルな人材を育てる手段の1つである。学生たちは海外の都市に赴き、その都市に住む著名な建築家について設計や都市論を学ぶ。
本書は2016年の東京スタジオ・アブロードに参加した学生たちの記録をもとに構成されたものである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
143
図書館の返還本コーナーで見つけて読みました。先日放送された『アド街ック天国』で2020年変貌する街1位に輝いた渋谷を世界のエリート、ハーバード大学デザイン大学院生がどう考察するか大変興味がありました。公私ともども35年に渡って、渋谷の街の変化をウォッチしていますが、これまでの5年&これからの5年で劇的な変化を遂げると思われます。本プログラムでの抜本的な提案は、困難だったんでしょうが、フォリナーとしての斬新なアイデアは、街づくりに活かしていけると考えます。特に再開発を推進している東急関係者には必読の書です。2020/01/13
ミライ
41
ハーバード大学デザイン大学院生による、渋谷駅周辺の再開発に関する現状の考察と未来論が語られた一冊。日本のアイコン的都市である「渋谷」は小泉内閣による規制緩和以降、駅周辺が大規模再開発中である(2027年まで続くそうだ)。駅とその周辺は鉄道・首都高速・(駅)ビル・商業施設・歩道橋など複雑な都市機能を有しており、今後の都市開発ではさらなる発展が期待される。大学院生による考察と提案(渋谷の街を見渡せる場所を作る、緑を増やすなどなど)は、他の都市との比較も交えているので非常に面白い。2019/08/04
Monty
3
ハーバード大学院生の渋谷に関する5つのプロポーザル。渋谷に限らずだと思いますが、日本の再開発における問題と課題がよく言語化されています。渋谷というフィールドも馴染みがあるので、頭に入りやすいし、整理もできました。2025/08/12
K
3
すごく面白かった。渋谷が東急西武系の「大資本」とファッション音楽などの「ストリート(路上空間)」文化という二つの世界を共存させていることは実感していたが、それらの絡み合いの中で互いに良い効果を生み出していたことに気付き驚く。これを今後どう絡み合わせ続けられるか、というのがこれからの渋谷の課題。現在進行形で再開発の進む渋谷が、文化や歴史を無視したアーバンコアだらけのつまらない垂直世界になるのではなく、公共空間の中で新しいカルチャーが生み出され続ける面白い街として発展していってほしいと読みながら強く感じた。2019/11/14
池谷真由
2
会社図書スペースにあるビジネス書をとにかく読んでみることにしました。まずは、卒論テーマ「PARCO」と関連する渋谷の街についての本を読む。ハーバードデザイン大学院の学生が東京研修に来て、本書にはその研修で渋谷を考察し駅周辺再開発についての提案が記されている。卒論研究のために学んだことや自分が考えたことと一致することもあるけど、より深く建築学や都市学の見地が書いてあって、へぇなるほどと思って読めた。2020/02/19
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