内容説明
イタリアに暮らし始めて三十五年。断言しよう。パスタよりもっと美味しいものが世界にはある! フィレンツェの絶品「貧乏料理」、シチリア島で頬張った餃子、死ぬ間際に食べたいポルチーニ茸、狂うほど愛しい日本食、忘れ難いおにぎりの温もり、北海道やリスボンの名物料理……。いわゆるグルメじゃないけれど、食への渇望と味覚の記憶こそが、私の創造の原点――。胃袋で世界とつながった経験を美味しく綴る食文化エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
247
ヤマザキ マリは、新作(但し、漫画以外)中心に読んでいる作家です。食を巡る日伊比較食文化論的エッセイ、日伊を良く知る著者だけに興味深い内容です。著者がパスタよりもラーメンが好きだったとは(笑)私は、毎日イタリアンも毎日和食も嫌です。2019/05/28
まーくん
156
読友さんの感想とインパクトある表紙につられて。最近、TVでもちょくちょくお見かけするテルマエロマエのヤマザキさん。彼女の食にまつわるエッセイ。単なる食レポでも気取った食通うんちくでもなく、開き直って庶民レベルでの好き嫌いを主張している。本場の本格パスタはともかく日本のナポリタンは好きみたい。イタリアへ帰る時は、機内食を断り持参したおにぎりを食べるそう。17歳からフィレンツェで絵の勉強をされてたことは知っていたが、本書によると、その前にも独仏を一人旅したことがあるらしい。14歳で!驚いた。2019/05/17
ぶち
109
世界のいろんな都市や街に住み、訪れているヤマザキさん、なかなかの偏食ぶりです。でも、私、ヤマザキさんと好みが似通っています。珍味 (白子、子羊の脳ミソのフリッター、めふん、カラスミ)、モツ類 (もつ煮込み、トリッパ、カジョス、ハチノスの豆板醤炒め)、串刺し料理(焼き鳥、田楽、串揚げ、おでん、サテー、ケバブ、シュラスコ、チキンティッカ) 馬刺し、などなど...私、世界のどこに行っても、食べることを楽しめそうです。また、ヤマザキさんの食を通じた各国の比較論にもなっていて、文化比較としても楽しめます。2019/06/18
ミステリにゃん
94
エッセイはあまり読まないがヤマザキマリさんは別。美味しそうで面白くて文章も上手いが1番はマリさんの価値観が好きなのだ。 ドイツのソーセージが食べたくなる。
鱒子
90
図書館本。いろんな国で暮らしてきた漫画家のヤマザキマリさん。個人的主観で各国の食を語ります。グルメじゃないけどなかなかの飯テロ本です。美味しそうだなぁ、お腹空くなぁ。p101「人間とは要するに味覚に支配された生き物なのである」に同意です!2019/10/18