内容説明
人類史に例を見ない250年にも及ぶ長期平和を維持した江戸。その裏には「江戸システム」という持続可能な資源循環システムが息づいていた。一元主義的な西欧型資本主義が破綻しつつあるいま、世界が江戸の多様性に注目している。「2020年東京オリンピック以降のグランドデザインは江戸にある」と断言する著者が、一本の長い時間軸を引いて、史実を忠実に検証する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コチ吉
7
以前から明治維新前後に登場した群像について書かれたものを読むと、実際にとった行動とその真意がよく分からない事が多々あった。本作を読んでそれが少し整理された気がする。維新の英傑をテロリストと一刀両断するなど刺激に満ちた内容だ。若い頃石川英輔氏の著作で江戸文化の素晴しさに触れた。世界が江戸へ向かっている、というのは頷ける。2019/08/25
Hiroki Nishizumi
5
言いたいことは分からないでも無いが、思い込みが強くちょっと首を傾げるところが多い。まぁそれでも舶来信仰は考えなおすべきだな。2023/03/28
Mark X Japan
3
最初の方は,以前と同じような内容が主観的で興ざめしました。後半は,江戸時代の知られざる社会システムが多くて,とても参考になりました。江戸時代は,地方分権・自然災害対策等で,学ぶべきことが多いです。☆:3.52019/09/25
ken ken
2
最近、反薩長史、反司馬史観的な本が多く出版されているようです。 学校では江戸時代は参勤交代、鎖国、士農工商などや封建的で暗いイメージとして学んだ気がします。逆にこの本ではこの時代の庶民の日常生活が具体的に幸せそうに描かれています。勝者の歴史観に染められてしまわないよう注意も必要かと感じました。2021/08/16