内容説明
博打好きの殿様に襲いかかる忍び精鋭4人!
尾張徳川家の北隣、美濃北山三万石の舵取りを誤り、弟・重二郎に藩政をゆだねて出奔した殿さま・百目鬼一郎太は、博打に目がないのが玉に瑕。中山道板橋宿の手前で、江戸三大青物市場のひとつ、駒込土物店を差配する槐屋徳兵衛主従三人を危難から救ったのが縁で根津に身を落ち着けることになる。北山藩上屋敷には、時の将軍・家斉の娘で一郎太が愛して止まない正室静がいたが、表立って顔を見ることは叶わない。重二郎可愛さに、嫡男・一郎太の命を狙う実母桜香院とその腹心の国家老・黒岩監物が江戸入りしたからだ。監物と入れ替わり、国元に戻ることになった江戸家老・神酒五十八によれば、黒岩家の用人が密かに木曽御嶽山の麓にある羽摺りの隠れ里に向かったという。一郎太とともに江戸で暮らす五十八の嫡男・神酒藍蔵は力士と見紛う偉丈夫だが、無類の心配性。あれこれ気を揉む藍蔵を尻目に、江戸の賭場八十八か所巡りを企てる一郎太。一方、監物の放った羽摺りの精鋭4人は、江戸に潜入して虎視眈々と手を打っていた。四天王と異名をとる羽摺りとの死闘、そして、ついに鬼一の秘剣・滝止の由来が明らかになる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
74
突きの鬼一 「赤蜻」3巻。桜香院と国家老黒岩監物、忍び羽摺り四天王を刺客に、今回は白虎が鬼一朗を狙うが秘剣滝止にて返討ちにされる。元藩主鬼一朗3度の飯より博打好きにもあきれるが我が子の暗殺企てる母桜香院ビックリしますね。2020/01/07
ぶんぶん
26
【図書館】「突きの鬼一」第三弾! いよいよ、一郎太に刺客が放たれた、匂いだけで行方を探すとは? 羽摺り四天王とは? 命を狙われているのに相変わらず呑気な殿様、しかし、剣技の冴えは抜群です。 陰冨の一味と関わり合ってちょっと横道、四天王の「白虎」を辛くも倒すが残りの三鬼はまだ健在、どうする一郎太。 深く考えないで進むストーリーに避暑地気分で一気読み。 続けて「岩燕」に。2023/08/02
kanki
11
鬼一を狙う、新たな敵が現れるが、やっぱり鬼一が強い。 2024/12/30
蕭白
11
病院で順番待ちの間に読了。今度の刺客は忍。悪の親玉は4人で一斉にって命じていたのに・・・。味方も増えて、面白い展開になりそうです。2020/11/05
Abercrombie
6
国家老子飼いの忍び、羽摺り四天王と主人公の戦いがメインストーリーかと思ったら、こちらは話のついで感が強い。困っている人に会ったらすぐ助けられるように、金を貯めることを決意した主人公。その手段が江戸の賭場八十八ヵ所巡りだなんて…。結局賭けがしたいだけなんじゃないの?2023/01/08