小説 第4次産業革命 日本の製造業を救え!

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小説 第4次産業革命 日本の製造業を救え!

  • ISBN:9784822289652

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内容説明

国内250カ所を超える工場を訪ね歩いてきた製造業コンサルタントである著者らが、危機感の乏しい日本企業に警鐘を鳴らす本邦初の理系ビジネス小説。

カムシャフトやエンジン・ケーシングを大手自動車部品メーカーに納めている横浜市の中堅部品メーカー、ケイテックは、ホシダ技研の次期モデルのカムシャフト受注を逃してしまう。それに追い打ちをかけた「事件」が起きる。
次世代エンジンに使用する新しい技術をもつケイテックに目をつけたドイツの世界的な自動車部品メーカー、ボルツ社から大型商談が舞い込んだのだ。ケイテックは念願の世界進出と意気込むが、調達前資格審査で落選してしまう。生産管理システムが弱点として指摘された。
二度にわたる大きなダメージにケイテック二代目社長・藤堂敬介は、大学時代のラグビー仲間である産業用システムインテグレーター、KWエンジニアリング社長・河島健一に相談する。
そこで第4次産業革命という日本の製造業の基盤を揺るがす世界的な潮流に目を開かされる。藤堂は、世界的なメーカーの生産ラインを手がける福岡市の浦田機工・浦田理恵社長に助けを求めた。
ケイテックをデジタル化・サービス化を梃子に大改革する藤堂敬介の果敢な挑戦が始まる。――

目次

第1章 顧客が消える!
第1章 顧客が消える!
第2章 ドイツからの商談
第3章 新日独同盟論
第4章 ケイテック改造計画
第5章 スマート工場・プラットフォーム企業への飛躍
第6章 モデルベース開発
第7章 遠隔工場プラン
終章 フォースサポート、東証マザーズ上場

▲コラム バズワードではないリアルな世界の潮流
▲コラム 欧米が学んだ日本の工場
▲コラム ERP活用をめぐる日本企業の「失敗」
▲コラム なぜスマート工場を実現するのか?
▲コラム 第4次産業革命のポイント解説
▲コラム 「刷り合わせ」からの決別
▲コラム 工場の制服の色が変わる!
▲コラム 九州の先端企業 ―― 三松、グルーヴノーツ、平田機工
▲コラム 製造業の反面教師としてのアパレル業界「衰退の構造」
▲コラム 「ハノーバーメッセ2018」で注目された駿河精機
▲コラム リー・アンド・ファン、JUKI、島精機、セーレン、シタテル
▲コラム SAPの最先端プラットフォームHANA
▲コラム 安倍総理のハノーバー宣言とオープンイノベーション
▲コラム 国際物流における第4次産業革命でも出遅れた日本

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

25
小説ではあるけども、製造業の最先端、そして未来を描いたビジネス本でした。主人公が中小企業というところが味噌で、技術はあるけど規模がないという典型的な、もしかするとすでに存在しないかもしれない、日本の製造業の下支えをしてきた企業が、これからどのように生きていくべきか、第4次産業革命と呼ばれるスキームで示していました。高い技術力を伝達技術の高度化によって、規模拡張に使うというのがポイントで、中小企業連合で、製造業の下請けを一元化してしまうようなお話。業界の人に感想を聞きたい。2019/12/02

Kentaro

22
生産状態を可視化することで製品別の原価が即座に把握でき、突発の見積もり要求に答えられる。原価が工程別に即座にわかるので誰でもすぐに原価低減活動に従事できる。各種設備にはセンサーを導入し、IoT機器からMESに自動連携し実績が把握され、同時にERPまでシームレスに連携され、最適な採算管理が行われる。現場の実態とシステムが連携し、変更に関するシミュレーションもシームレスに行われ、設備の異常も事前に検知される。そんなサイバーフィジカルシステムが繋がり、熟練工に頼らない自動化されたスマートファクトリーが実現する。2019/06/04

ぶんた

14
珍しい理系向けの小説。 メーカーに勤めている人であれば、 現場が手に取るように分かる本です第四次産業革命は製造業に従事する人であれば、絶対に知っておくべき。 お勧めの1冊です。2020/01/24

Eiki Natori

5
経済小説というか、理系のコンサルタントが、衰退する日本の製造業のあるべき姿をケイテックという中小企業の立て直しのプロセスをドラマ仕立てにして描いている。 これは製造業に限らず、あらゆる業種でも応用できる内容ではないかと思う。「意外にも」お勧め本。2023/02/02

おおにし けいすけ

3
Twitterの書評で興味を持ち、購入。この話のストーリーは上手くいきすぎている気はしたが、日本の製造業を課題を知る上では、とても勉強になった。実際仕事をしていても、技術職の後継者不足が課題となる場面が多く、その背景について知りたいと思っていた。この本では、属人的な業務プロセスが根本的な原因であり、プロセスをモジュール化することで、問題は解決すると述べられていた。真偽はともかく参考になった。2019/05/06

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