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内容説明
京伝の奇想! 北斎のユーモア! 南畝の異才!――。現代の漫画とみまごうトンデモな発想が江戸時代にあった! 多彩な出版文化が花開いた江戸。本書で取り上げるのは、それらさまざまなジャンルの本を徹底的にいじり倒したパロディ本である。遊里に遊ぶ神仏、おかしな春画、トンデモ実用書、センス抜群の模様帳、へんてこ妖怪、奇妙な地図……。黄表紙、滑稽本、狂歌本、春本などにみえる、日本美術の範疇からこぼれ落ち忘れられていた貴重な「へんな和本の挿絵」100点以上を掲載し、その見所を解説する。 ○推薦! 諸星大二郎氏「私は変なモノが好きですが、江戸時代、私以上に変なモノが好きだったり、真面目にフザケていた人たちがこんなにいたんですね!」○田中優子氏「なんと多様豊饒な発想! この江戸を覗いたら、日本に希望が持てます」
目次
第1章 神仏の巻(仏が遊ぶ
神仏との距離感 ほか)
第2章 思想の巻(老荘思想の受容 ほか)
第3章 学問の巻(星への好奇心
「ほし」「せい」の数かず ほか)
第4章 文学の巻(『唐詩選』でふざける ほか)
第5章 実用書の巻(大嘘ばかりの秘伝の伝授 ほか)
第6章 文様図案の巻(京伝のデザイン熱 ほか)
第7章 怪異の巻(遊興をめぐる怪異 ほか)
第8章 日本の巻(あべこべ大月本国 ほか)
第9章 世界の巻(奇妙な異国の人びと ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
68
山東京伝などは教科書で名前しか知らない存在だったが、作品の数々を見ていて面白さがじゅうぶんに伝わってきた。権威とされるものを引きずり降ろしたり、茶化してみたりと現在でもネタにされがちなことを楽しそうに行っており、人間はそう変わらないもんだなと思った。2019/02/11
rosetta
14
寛政の改革前後の江戸のパロディ文学から特にその挿絵に焦点を絞った論考。それまでの教養を必要とするパロディから、大衆化した一層分かりやすい、過去の積み重ねを求めないパロディへ。高尚な遊びから、実生活に多少なりとも役に立ちそうなハウツー本へと移行していく様子。開国から世界に目を向けるようになってきたが、基本はただの興味本位。この辺は今のバラエティやワイドショーと図式としては変わらんなあ。テーマからして当然ながら図版が多くて読みやすいけど、江戸時代の崩し文字が自分で読めたらもっと面白かったけどだろうと強く思った2019/05/05
Yuuki.
13
完全にタイトルに惹かれて購入。確かに、へんちくりんな絵がたくさん紹介されていて面白かった。パッと見ても何がおかしいのか分からない絵も、説明を読むとおかしみが分かる。昔からバカバカしいネタイラストを描く人がいたんだなぁ。せっかく良い意味でくだらない絵ばかり紹介されているのに、文章が堅いのが個人的には残念な点。もう少しくだけた文章の方が絵にも合ってて読みやすかった気がする。2021/07/28
そうたそ
12
★★☆☆☆ 紹介されている絵の数々は当然面白いのだが、筆者の語り口があまりに淡々としすぎているのが残念なところ。2020/01/16
LaVieHeart
8
このタイトルには惹かれるよねぇ。。。(笑) 江戸時代の人々の発想力には舌を巻くばかりだ。政治的には厳しくとも、思想的には自由な時代だったのだと感じた。トンチの効いた風刺や茶化しから、ちょっと電車で読むにはドキドキしちゃう春画まで、江戸時代の書物の挿絵の数々を紹介した1冊。「読者の誰もが知っている作品や書物でなければ、ふざけかかってもおもしろくありません」と言う通り、漢学の知識の乏しい私には老荘思想や七賢の辺りの面白さはサッパリ分からなかったのだけれど、江戸の庶民は知識人というか教養があったのだと実感した。2024/08/17
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