毎日新聞出版<br> 世界経済、最後の審判(毎日新聞出版) - 破綻にどう備えるか

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世界経済、最後の審判(毎日新聞出版) - 破綻にどう備えるか

  • 著者名:木内登英
  • 価格 ¥1,899(本体¥1,727)
  • 毎日新聞出版(2019/04発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620325729

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内容説明

リーマン・ショック後に世界各国の抱える債務は大幅に増加。かつて中国政府が大幅な財政出動を行い世界経済を救ったような奇跡は、二度と起きない。世界経済全体の成長率が低下している一方で、日銀をはじめ各国が競って金融緩和を行い、通貨発行額は天文学的な数字に拡大、バブルの危険性が迫る。その一方で、世界経済がますますグローバル化するなか、自由貿易の提唱者である米国自身が、保護主義に回帰しようとしている。だがしかし、対中貿易戦争の結果は、ブーメランのように米国経済をもむしばむ。「ゆがみ」が拡大するなか、世界の経済・金融システムは、果たして今の状態を続けられるのだろうか。ポピュリズム的経済・金融政策が、大きな破綻を招く可能性に著者は警鐘を鳴らす。日銀による国債&ETFの大量買入れ、およびマイナス金利政策の導入によって、中央銀行の打つ手がつきている日本では、景気悪化により日銀が追加緩和に踏み切ることで、市場流動性が一層低下し、それが大きな相場変動のきっかけとなりかねない。貿易戦争の拡大、およびトランプ政権のポピュリズム的政策が双子の赤字問題を再燃させているアメリカでは、覇権のゆらぎによるペトロダラー体制のほころびが、強固に見えた米国の金融システムを水面下で腐食させている。政府債務を海外の米国債需要によって無限にファイナンスしつづけるという錬金術が、はたして今後継続できるのだろうか。また、リーマン・ショック時に世界経済の牽引役となった中国は、いまだ実態が把握しきれない理財商品すなわちシャドーバンキングという爆弾を抱えている。米中交渉の行方もいまだ予断を許さない。次のリーマン・ショックはいつ、どこで、どのように起こるのか。元日銀政策審議委員としてアベノミクスに反対票を投じつづけた著者が、世界経済の行く末を占う。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スプリント

7
リーマンショックで世界経済は崩壊寸前まで追い込まれ、国際経済の脆さを露呈しましたが、実は現在も静かに崩壊に向けてシステムの破綻が進行しているのではないでしょうか。世界経済の行く末を論じています。2019/05/19

kaz

1
前日本銀行政策委員会審議委員という立場から、現在の金融政策に警鐘を鳴らした書と言える。覇権の考え方はオーソドックス。中国の立場に一定の理解を示している点は、面白い。また、それらと経済政策等を絡めたロジックも一つのポイント。構成は、「第1章 リーマン・ショックの傷跡」「第2章 危機は何度も現れる」「第3章 危機の引き金は何か」「第4章 ポピュリズムと格差」「第5章 危機後の世界」。 2019/09/23

サボテン

0
少し前に書かれた本だけど、最新の見方がわかった。ポピュリズムの台頭で構造改革が進まないこと、リスクは債券バブルの崩壊や理財商品の連鎖下落。トランプ政権は米国第一主義を掲げて世界のリーダーの地位を低下させる一方で、中国に覇権を奪われることを強く警戒している矛盾。2019/12/19

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