内容説明
日本が世界に誇る健康食、お寿司。
そのお寿司がもっと美味しく、もっと楽しくなるコラムが108本も詰まった本書は、
150冊に及ぶ参考文献を読み込み、全国津々浦々を飛び回って職人に話を聞きまくった
著者の「お寿司研究」の集大成です。
「昭和天皇はコハダがお好み?」
「江戸無血開城、勝海舟と西郷隆盛はお寿司を食べていた」
「寿司屋の湯呑みが大きいのは職人が手抜きするため?」
「ワサビを醤油に溶かすのは、ほんとうにマナー違反?」
「寿司屋の修行に10年は本当に必要なのか?」
「変わり種寿司だって面白い。うなぎバターやキャビア軍艦?」
「江戸時代、マグロは人気がない『下魚』だった」
「関東大震災で起きた物資不足が寿司ネタの幅を広げた」
「江戸末期のグルメブームが握り寿司誕生の背景にあった」
「江戸時代の握り寿司は、おにぎり並みの大きさだった?」
などなど、歴史、作り方、流儀、高級店から回転寿司まで厳選トリビア、よいネタ揃ってます!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
84
寿司についての蘊蓄を108ネタで楽しめる。約200年前の文政七年華屋与兵衛が握り寿司を生み出し、江戸前寿司として変遷を経て今や世界中で人気の鮨。ネタと酢飯、どちらが主役かと職人に問えば、酢飯と答える職人が多いという。江戸前寿司とはシャリに合うように魚を手当てすることで、すきやばし次郎の店主は「鮨は3秒」と言う。周囲が堅めで内部に隙間がある程度のシャリが理想だとのこと。大阪の寿司は明石のタイ、マダコ、ヒラメを昆布締めで頂くのがおすすめで、江戸前ではマグロ、コハダ、穴子が代表格と地域によっての違いも興味深い。2025/07/27
ネコタ
42
寿司についてのネタがたくさん!歴史やお店の流儀、言葉の遣い方などなどいろいろな情報が詰まっている。著者は映像関係の人だけども海外の友人を案内するために寿司に詳しくなった。参考文献がものすごいたくさん。いろいろなお店の店主のこだわりなども載せられていて面白い。でもこれを読んでも回らないお店は敷居が高いかな笑2019/07/12
馨
35
書店にて表紙に惹かれて読了。私は寿司を食べられるようになったのはかなり最近で、寿司の知識がほぼないので歴史やネタの由来は勉強になりました。どのネタも美味しそう。2019/05/27
テツ
16
文化的なこと。歴史的なこと。日本料理といえば真っ先に思い出す存在。寿司って良くも悪くも蘊蓄を傾けやすい存在だよなあ。確かに現在では高級なお店も山ほどあるけれど、寿司の起源的には本来はもっと気軽に食べるもの。いわゆる回らないお寿司屋さんでもそんなに気負って通人のように食事をせずにふらりと立ち寄りたいものですね。2020/05/06
tetsubun1000mg
11
寿司初級者でも分かりやすく紹介してくれる一冊。 寿司の歴史を実際の店名を出して姿・かたち・味付けなどを具体的に説明する。 「トロばかり注文したらマナー違反?」「回転寿司もすし屋に慣れる訓練である」など素人が聞きたいこと、とっかかりを紹介してくれたりと、今まで読んだ寿司本の中で一番わかりやすい。 実際に行ったことのある九州宮崎市のレタス巻き発祥の店「寿司処一平」が紹介されていたことにびっくり!2019/07/01