内容説明
日本で一二を争う最新治療が望める総合医療センターに、秋川茉優(あきかわまゆ)が臨床心理士として来たのは半年前のことだ。その病院に、記憶を失っていた少女が運び込まれたことから、怖ろしい物語が始まる。茉優の弟・和真(かずま)は自分の動画配信チャンネル『ファンタステイック・カズマ』を持っている。伸び悩む再生回数を増やそうと、最近放火事件がおき、多くの死者を出した団地に潜入。心霊動画の撮影を試みるのだが……。その後の和真、焼身自殺した女性と謎の少女の関係。鳥の啼く夜に次々と死んでいく人たち。二十年以上も前の貞子の呪いが復活したのか――。映画で語られなかった背景や登場人物たちのエピソード満載の充実のノベライズ。
※本作品は映画「貞子」ノベライズです。映画本編とは一部内容が異なります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
64
映画ノベライズ。二十数年前のデビュー以来、野球の始球式から伽椰子相手のキャットフアイトまで八面六臂の活躍を見せるホラークィーン貞子でありますが、今回は題名もそのままの活躍であります。リング以降の量産作品には見るべきものはほとんど無いのだけど、今回は牧野修だし大丈夫かなと読んでみる事に。…何と言うか「これじゃない」感が凄い。何より貞子の立ち位置ずいぶん変わってませんか?自分の中の貞子は『リング』で止まってるので、やはりこういう具合になってると違和感が凄い。なんか京極作品における妖怪みたいになってる気もする。2020/03/17
J7(読メ低浮上中)
32
ノベライズをした牧野さんの情感豊かな文章が好きです。ホラーストーリーの中にも独特の描写力が光っていて、面白く読めました。原作映画はこの小説を読んだ時は未見。貞子は知っての通り、元は呪いのビデオから生まれましたが、そこは時代に合わせて、怨念の源をネットに移しているあたりに、アップデートされてこれからも生き残っていくであろう貞子というキャラの強みを感じました。貞子をマスコット扱いするだけで、悪ノリするだけの他スピンオフに比べるとよく設定が練られている良作だけど、分量が少なくてそこが少し物足りなかったかな。2020/01/27
Kouro-hou
32
「リング」シリーズの最新作。原点回帰とか言ってるし映画評論家は褒めてた。で劇場行ったらですね、何か違うんですよ。納得できなくてもう一度観てパンフ買ってノベライズ版(コレ)買って、って大ファンかよ!w 原点って「リング2」か?とかビデオテープのビの字も無いとか色々言いたい事はあるのですが、貞子さん何か今回随分恣意的じゃないですか? 今まで見た奴は殺す、慈悲は無い(取引はある)スタイルとは全然違う。うーむ。内容的には補足部分が大変多く納得できる部分はあるもそこを正典として受け入れていいのか?という疑問はある。2019/06/09
kumo
21
★★★☆☆2022/08/19
miroku
20
「リング」「らせん」「ループ」と読んでしまうと、貞子の怖さもいまさらなあ……。でも、来ないで下さいね!!!2020/01/09