内容説明
これは学園ラブコメなんですか?
俺の人生、なんだかラブコメみたいだな。
主人公である高城圭はそう思った――。
そうだ! お前はラブコメの主人公であり、SFとかファンタジーとかそんなジャンルのキャラではない! だから大人しくラブコメらしい展開に従ってくれえええ!
嘆くその影は言及塔まどかこと、虚構を司る力が擬人化された存在。
そう、これは、まどかと圭が七転八倒しながらラブコメの世界をSFやらファンタジーの浸食から守り抜く物語。
SF界の超新星が描く、ハイテンション×メタフィクション学園ラブコメ開幕!
って、俺の高校生活、一体どうなっちゃうの~~!?
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
80
表紙だけ見るとごく普通のラノベだし、本当に普通のラブコメだと思って購入する人もいそう。しかしこれは他のジャンルから侵食されそうになりながら、なんとかラブコメであろうとするメタフィクションSF。もの凄い勢いで突飛な展開が入り込んでくるし、地の文までが崩れだすのでリアリティーラインは安定せず。こんな悪酔いしそうな読み心地のライトノベルも初めて読んだ。細かいところで凄いアイデアが入ってきそうで切り捨てたり、変なところで潔い。これでもラノベの枠は守ってる?のかな。単発作品と思うけど続いたりしたら怖いな、これ。2019/04/21
まりも
54
これは誰がなんと言おうと学園ラブコメである。ありとあらゆるラブコメに挑戦状を叩きつける怪作ここに見参。恐るべきメタフィクションSFに出会ってしまった。カオスオブカオス。時に他のジャンルに侵食されそうになり、挙げ句の果てには地の文までもが敵になってしまう。だがこの作品は頑なに学園ラブコメであろうとする。その様が何故だか面白くて笑けてくる。とにかくなんでもありで破茶滅茶で奇想天外、だけど最後の一線はキチンと守っている。そんな感じで普段とは違った刺激を求めている人にオススメしたい1冊だ。2019/04/21
よっち
49
虚構を司る力が擬人化された存在・言及塔まどかによって学園ラブコメとされた世界。まどかに振り回されながら主人公・高城圭がラブコメの世界をSFやらファンタジーの浸食から守り抜く物語。そんな話なんだろうなと思いながら読んでましたが、ファンタジーやSFといった世界観の中で、典型的な3人のヒロインたちも立ち位置を変えながら物語に絡んでくるテンションの高い展開で、要はこの著者さんらしいこのカオスなのに分かりやすい構図を楽しめるかなんですよね…個人的にオモシロイとは思うけど、好みの方向性とはちょっと違うのかなと(苦笑)2019/08/03
ami*15
47
“物語”の概念をブチ壊し過ぎてて、もはや何を読んでいるのかわからない今まで体験したことのない読書が楽しめた1冊でした!圭のまわりの美少女たちとの「学園ラブコメ」を成立させるはずだったのに他ジャンルが攻め込み、物語はカオス化してしまう。他ジャンルの侵食に上手くハマる美少女たちと侵食を食い止めるために右往左往する圭とまどか。もはや「なんでもあり」な世界観をどう読めばいいのか何度も混乱した。堅苦しい用語や説明が多いながらも基本はラノベ的なノリで物語が展開していたので、思っていたよりは読みやすかったです。2019/05/04
活字スキー
42
ごく普通の男子高校生・高城圭が型破りな生徒会長に振り回されつつ、カラフルな髪色のヒロインたちと学園ラブコメに奔走するなんでもありメタフィクション。怪作『最後にして最初のアイドル』の草野さんの初ガガガということで、自分はある程度心構えをした上で楽しむことが出来たが、可愛げな表紙でなんとなく手に取ってしまった、最近ラノベを読み始めたばかりの若い読者などはさぞや途方に暮れるのではないだろうか。これは学園ラブコメですか?たぶん。2019/04/19