内容説明
アラブについて記された最初の石碑は紀元前九世紀に遡る。メソポタミア・エジプト両文明の影響を受けた地に誕生した諸国家は交易と遊牧と農業で栄え、互いにしのぎを削り、エチオピアやインドとも交渉を持った。西暦七世紀にはこの地にイスラームが誕生し、世界史に大きな影響を与える。二十世紀以降は石油資源をもとに近代化を進めるが、政治的安定からはほど遠い。古代文明から現代まで、中東の核心地帯の三千年を追う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
59
読む前は中東の歴史かと思ってたのだが、実際はアラビア半島の歴史であった。シバの女王からアラブの春までの三千年を通史として紹介した一冊。自分はこの地域の歴史についての知識はほぼゼロだったため、どこを読んでも教えられる事ばかり。ただ地名に馴染が無いため読んでる最中は地図と首っ引きだったり、王朝の興亡が激しすぎて何処がどうなっているのかわからなくなってきたりもしたけど、これはあくまで自分の知識不足のため。しかし改めて通史として読むと、この地域というか歴史のダイナミズムというものをしみじみと感じさせられるなあ。2018/12/16
Tomoichi
29
アラビア半島の歴史を発掘された資料を使って追っていく3000年史。何せ地名・人名に馴染みなく固有名詞に苦しまされる。イスラム誕生前の歴史は特にきつい。イスラム教がユダヤ教やキリスト教の影響を受けているのは有名だが、イスラム誕生以前両宗教がアラビアでかなり浸透していたのは知らなかった。殺し殺され騙し騙され略奪につぐ略奪。そんな感じです。大陸は大変ね。2019/11/04
サアベドラ
28
シバの女王からサルマン国王まで、3000年に及ぶアラビア半島の歴史を駆け抜ける。著者の専門は古代の南アラビアで、現在のイエメンに相当する地域に全体の半分以上を割いている。さすがに偏りすぎの気もするが、他でなかなかお目にかかれない記述なのでまあ良しとする。アラビア半島は中央が砂漠で三方を海に囲まれているため、強力な政治的中心が生まれることはなかった。住民は遊牧民とオアシス民と山賊と海賊で、名物は部族対立と代理戦争である。本書を読む限り、現代のアラビアは石油がある以外、中世と大して変わらないように見えてくる。2018/09/28
Porco
19
実に面白かった。特に著者の専門である古代についての記述が多く、日本語で読める類書はないのではないでしょうか。アラビア半島は、イスラム教を始めたムハンマドの時代と現代を例外として、ほとんどの時代において「大国の周辺」だったようですね。2020/05/03
さとうしん
19
全体の半分以上がイスラーム以前の時期に充てられているのが出色。その前半部ではローマ(→ビザンツ)帝国、サーサーン朝、アクスム王国の「三強国」に囲まれたアラビア半島の諸勢力の興亡を描く。イスラームの誕生についても、イスラームを「ネイティビスト・ムーブメント」のひとつと位置づけたり、イスラーム誕生後は政治・経済の中心地がシリアやイラクに移り、半島が却って過疎な田舎に逆戻りし、それが非主流派が半島に流れ込む要因となったりと、面白い着眼点によってまとめられている。2018/07/26
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