「追われる国」の経済学―ポスト・グローバリズムの処方箋

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「追われる国」の経済学―ポスト・グローバリズムの処方箋

  • ISBN:9784492444511

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内容説明

なぜ長期停滞を余儀なくされるのか。なぜ経済学の理論が通用しないのか。
縮小する日本、停滞する世界を救う全く新しい経済理論。

バーナンキやサマーズらが激賞、世界的エコノミストによる緊急提言書。


【絶賛の声、続々!】

「リチャード・クー氏は過去20年間の景気循環に対して最もすぐれたアイデアを持っている。本書はその視点を様々な経済分野の長期的な課題へ応用したものだ。先進国がこれからも持続的な力強い経済成長を達成できるかどうか不安に感じる人々にとって、大いに参考になる」
――ローレンス・サマーズ(元米財務長官)

「リチャード・クー氏は、グローバル経済の危機を正確に解明する画期的な枠組みを発見したという点で、現代の最も注目されるエコノミストである。彼の発見が革命的であるのは、これまでの経済理論を根底から覆しただけでなく、それを完成させたからである。政策立案者がこの傑出した本のエッセンスを理解し、直ちに行動に移るならば、私たちの生活は直ちに安定し安心できるものになるだろう」
――リチャード・ダンカン(『ドルの危機』の著者)

「本書は、今世紀に入ってから現在までの経済学の優れた書籍として、ピケティの『21世紀の資本』と並び称される存在になるだろう」
――エドワード・フルブルック(世界経済学会の創設者)

「グローバル化に強い興味を持つ人なら誰でも一読して欲しい本だ。洞察力、分析力、独創性、政策論争の醍醐味、それに著者の人間的魅力を同時に味わうことができる」
――ジェフリー・ガーテン(イェール大学経営大学院学部長兼名誉教授)

目次

まえがき
第1章 マクロ経済学の“残り半分”へようこそ
第2章 バランスシート問題が引き起こした借り手不足
第3章 借り手を萎縮させる投資機会不足
第4章 被追国のマクロ経済政策
第5章 先進国から落ちこぼれないために
第6章 ヘリコプター・マネーと量的緩和の罠
第7章 1930年代の過ちを繰り返す欧州
第8章 銀行問題とマクロ経済学の残り半分
第9章 トランプ現象、そして自由な資本移動と自由な貿易の衝突
第10章 経済学の再考
あとがき
用語一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

103
第25回参議院議員通常選挙で、どの党・候補者に1票を入れたら良いのか分からない人向けの本。この本の主張をそのまま受け入れるとすれば、経済政策を重視する人は以下の4点が投票する基準になる。1. たとえ現金であっても企業がもつ内部留保からの徴税はしない 2. 金融政策は使わず財政政策を使う 3. 財政政策は人材育成に用いる 4. 相続税・贈与税の累進課税をやめる。理由は丁寧に説明されているので、たとえ投票行動に結びつかないとしても、一定のスジが通っていることは理解できるだろう。参政権を無駄にしないための一冊。2019/07/12

koji

11
クーさんは、何と言っても「良い円高悪い円高」が強烈な印象を残しました。さて本書。「なぜ先進国では金融政策が効かず、経済成長率が高まらないのか」という当然の疑問に、伝統的な新古典派経済学の理論ではなく、先進国(追われる国=新興国に追われている国)では貸し手に資金供給能力があっても借り手に資金需要がない「今まで語られていなかった段階」にあるとする理論を展開しています。当然その処方箋も提示されています(あえて書きませんが)。日々経営者と対話しながら違和感を感じていた私には目から鱗でした。大部ですがお薦めします。2019/09/15

sakadonohito

10
ボリュームありすぎで読むのに1ヶ月かかった。。不況には何パターンかあってそのうちのバランスシート不況というお金を借りてくれる人や会社が不足することで起きる金詰まり(デフレ)不況について主に書かれている。バブル崩壊後の日本やリーマンショック後の世界でこのタイプの不況が起こったのに効果が無いに等しい金融政策や財政規律(引き締め)を行ったせいで不況が悪化長期化したという主旨。後ろの方が同じことをまとめ的に何度も書かれている印象を受けたが読んで新しい発見があったので良かった。2021/06/04

Hiroo Shimoda

10
バランスシート改善に注力する企業は、有望な投資案件があっても借入はせず、負債の圧縮を行うため、「借り手不在」の経済となると説く。肌感覚と一致し、納得感が強い。2019/08/19

TK39

5
借り手がいないにもかかわらず、金融緩和しても効果はない。政府、日銀はどのように今の状況を打破するのでしょうか? IMFって、どこでも失敗しているイメージですが、なぜかが良くわかりました。 ちとくどいですが、勉強になる良い本でした。2019/09/30

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