日本経済新聞出版<br> グリーンスパン 何でも知っている男

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日本経済新聞出版
グリーンスパン 何でも知っている男

  • ISBN:9784532176563

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内容説明

「マエストロ」は、なぜ間違ったのか?

金融危機を境に評価が一変した稀代のFRB議長の人生と時代を描き切り、中央銀行の本質的な課題を明らかにした傑作!
 FT/マッキンゼー「ビジネスブック・オブ・ザ・イヤー」受賞!

■ジャズ音楽家からエコノミストに転身、リバタリアン・自由放任の哲学を信奉した時代を経て、経済通の実証派エコノミストとして歴代政権と関わる中で信頼を確立。政治的な駆け引きの力も発揮し、「何でも知っている男」としてアメリカの中央銀行、連邦準備理事会(FRB)議長に就任。内外の経済危機を乗り越え、「大いなる安定」を実現し、「マエストロ」「万能議長」という名声も獲得する。だが、2008年金融危機を契機に「悪党」としての烙印さえ押され評価は失墜する――。
■幼少期からエコノミスト、政治的人間としての歩み、連邦準備理事会議長としての軌跡、金融危機に至る経緯を、アメリカ経済・政治の変容と重ね合わせて描く。徹底した取材で読ませる文章を書くジャーナリストが、本人へのほぼ無制限での取材、5年にわたる取材・調査・執筆によって掘り起こした事実関係をもとに、スクープ級の発見も含めてバランスよくグリーンスパンの人生と時代を描き出す。グリーンスパン自身も「必ずしも私のことを好意的には扱っていないが、正しく書けている」と最大級の賛辞を送っている。
■「何でも知っている男」グリーンスパンは、誰よりも市場の効率性を疑い、その非合理的な側面、バブルの必然性について認識していたのに、なぜ危機の発生を防ぐために行動しなかったのか? 金融の安定(資産価格、金融システムの安定)と物価の安定は、どうすればともに実現できるのか? グリーンスパンにできなかったことを将来世代は達成できるのか?
■若き時代には連邦準備制度の創設を「アメリカ史における歴史的な惨事」と評した人物自身が中央銀行を司るに至ったプロセス、その思考、観察と行動を通して、現代の中央銀行が直面する重大な問題を浮き彫りにする。金融の未来を展望するための洞察に富むと同時に、民主主義社会における、傑出した人物をめぐる人々の崇拝と慢心、その失敗に対する無慈悲な批判、錯覚に警鐘を鳴らす。

欧米メディアなどで相次ぐ本書への高い評価!
○ジョージ・S・エクルズ経済文献賞受賞、ニューヨーク・タイムズ紙2016年注目図書、外交問題評議会2016年最優秀図書、エコノミスト誌2016年優秀図書
○「グリーンスパンのキャリアだけでなく、50年にわたるアメリカ経済の成功と失敗をめぐる物語を描いた傑作」(ウォールストリート・ジャーナル)
○「多くの人に薦めたい……この本はフェドウォッチャーだけでなく、戦後のアメリカ経済や政治の歴史に関心のある人なら誰でも楽しめるだろう」(ベン・バーナンキ)
○「素晴らしい……マラビーはグリーンスパンがいかにして頂を極めたのかを描いている。それは、面白い物語以上のものだ」(ニューヨーク・タイムズ)
○「戦後の国際金融の世界で最も重要だと言ってもよい人物についての魅力的でバランスのとれた研究だ」(マーヴィン・キング)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

人生ゴルディアス

4
長かった……。1Pあたり2分かかってたので25~30時間くらいかかったが、ずっと内容が濃いままで、よくこんなに調べ上げたな…と驚嘆する。『波乱の時代』のような中身のない本ではない。グリーンスパンの伝記というより、彼がたどった知的遍歴の詳細、と言ったほうが正しい。インフレと負債、金利、バブル、業界規制、そしてワシントンでの振る舞い…。グリーンスパンがマエストロと呼ばれるようになるまでの話とかもすごく面白かった。アメリカ経済史の知識必須。リーマンショックは退任後のことなので軽め。文句なしの名著!2019/04/25

まめタンク

1
2020年108冊目。90年代のアジア危機や9.11といった危機を乗り切り金融界の英雄と呼ばれたグリーンスパンが自身の判断によってサブプライム問題の発端を起こさた原因の1人とされる。本書を読むと、FRB(日本で言えば日銀)が金利を数%(時には、0.数%)動かすだけで国家の未来は大きく変わるという事です。日本では日銀の黒田総裁が今のところ英雄視?されていますが、日本を崩壊させたのは黒田総裁だった!と言われても何ら不思議はありません。ただ、本書が900ページ超というは本当に疲れました。(笑2020/03/08

おおしま

1
グリーンスパンほど、評価が180度変わったFRB議長はいないのではないか。今ではグリーンスパンは間違っていたという評価が定着しているけど、当時の人たちは何故グリーンスパンに「騙された」のか。答えは出なかったが、彼が高い知性を持っていたことはよく分かった。金融政策とは関係ないが、彼が、アイン・ランドと深い繋がりがあったのが一番印象的だった。2019/07/30

川原 健太郎

0
20-29/42020/06/24

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