内容説明
現在95歳。誕生日には96歳になる佐藤先生。郵便局や何かに行くとき、ダーッと急いでは息が切れるようになったというものの、「怒っていれば元気」と、持ち前の憤怒の炎は衰えず。老人をねらった詐欺電話を手ぐすねひいて待ち、徹底的に相手を追い詰めることにファイトを燃やしていらっしゃいます。本書は月刊誌「PHP」にご執筆いただいた佐藤先生の、単行本未収録の原稿を主に集め、お互いに10代から知り合いだという大親友で作家の遠藤周作氏(故人)との愉快な対談を巻末に付けまとめました。「少女時代のあんたはきれいだった」と遠藤氏に言われる佐藤先生が、いかにして「怒りの佐藤」になり、90歳を超えて大ベストセラーを出せたのか。元夫の借金を肩代わりしても「苦労したとは思っていない、この世で起こることは、すべて修行」「力一杯生きて、ああ面白かったと言って死ねればいちばん」と語る佐藤先生の、読むだけで元気が出る痛快人生論です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
120
タイトルの言葉『悲しいことは忘れなさい。人生は、美しいことだけ憶えていればいい』は、戦後にエリザベス・サンダース・ホームを創立した沢田美喜さんの言葉。この言葉だけを胸に刻んで本を閉じたい。ご自身は、そうではないのかしら。かなり毒々しい印象を受けた。しかし、この言葉の美しさを伝えられる方なのだから、偽悪的なところを強く出されたのだと思いたい。2019/10/16
みい坊
38
佐藤愛子先生の本に触れたのは中学生のころ。長い長い間、先生のエッセイに励まされ、教えられて来ました。結婚して東京を離れてからは慣れない土地で生きていくなか、迷い泣きたいとき何度も佐藤さんの本に力を貰ってここまで来ました。なので、この本に収録されている文章は全てが既読。懐かしく読みました。困難から逃げると辛くなる。むしろ受け止めて生きる。佐藤先生の生き方に触れて、また、明日から頑張ろうと思えます。2019/05/26
パフちゃん@かのん変更
33
1979年から2016年までPHPに載せられたエッセイから選ばれたもの。佐藤愛子さんは正直で人に気兼ねせずまっすぐ生きてこられた気持ちのいい人生だ。長生きして書き続けていただきたいと思う。15,6歳の頃出会ったという遠藤周作氏との友情がうらやましい。2021/03/15
アコ
24
1979年から2016年『PHP』掲載エッセイ16篇。いずれも著者らしい痛快人生論。/【現代に生きる難しさ】を語る際に「現代の若者が打たれ強くないとしたら、それは逃げ場がありすぎる社会に育ったため。逃げ場がどこにでもある、公の助けもたくさんある」とあったが、決して懐古主義にもならず、ただ自分たちは違ったから打たれ強くなるしかなかったのよねーと嫌味なく書ける人はあまりいない。こうしたところに品格が出るし、信頼できると感じた。/著者4冊めなので既読エピソードも多く、文字の大きさもあってサラッと読了。2020/10/03
ひな
20
”美徳” たしかに聞かなくなった。捉え方によっては古いと思われるかもしれないけど、その中に私は ”美しさ” ”丁寧” というものを感じた。その昔 ”男は男らしく、女は女らしく” という時代があり今それを口にすると ”差別” ”男尊女卑” と言われるかもしれない。でも女性である私も、私自身で言えば いくつになっても ”女性らしく” いたいと思っている。そのうえで、大切な人たちを守るための強さが欲しい。そしてそれ以上に、人に優しくありたい。そうして精一杯 生きた最期に『あぁ…おもしろかった♪』と言えたら最高☆2020/01/16
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