内容説明
名作の“急所”はラストにあり。「へそをなでています」「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。難有い難有い。」――意外と知らない唐突、納得、爆笑!? な終わりの一文。『西遊記』『吾輩は猫である』から『ライ麦畑でつかまえて』まで、世界の名著一三七冊をうしろから味わう型破りなブックガイド。
『名作うしろ読み プレミアム』を改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
60
書評の匙加減が絶妙である。ミステリもネタバレはしていないし、読みたくなる方向へ読者を連れて行ってくれる。作家へのトリビアも満載で、ミヒャエル・エンデの結婚なさった相手が日本人だったということに一番驚いてしまった。2019/03/05
rico
56
名作のラスト1行をネタに斎藤さんが切り込む。見開き2ページで字数の制約もあって毒要素は少なめだけど、斎藤節は健在。考えてみれば、ラスト1行って作者の渾身の1行のはずなんだけど、うーん、ここに載ってる作品、読んだのもあるのに、ほとんど覚えていない。「アルジャーノン」と「吾輩」と「ないたあかおに」ぐらい。先人の皆さま、ごめんなさい(汗)斎藤さんのいうエンディングの「型」を意識しつつ、再チャレンジいたします。敬遠してきた「名作」も、結構そそるものもあったりして。ああ、また読むべき本が増えてしまう・・・。2019/06/07
白玉あずき
29
とうとう最後まで再読本だと気が付きませんでした。読メ登録時にびっくり、ショックです。ここまでボケると何を読んでもいつも新鮮、経済効率最高かも(泣)。 「怒りの葡萄」ラストに対する斎藤さんらしい「白け」る感想。こんな印象的ご意見すら記憶に残っていなかった。ホルヘ・ルイス・ボルヘス、未だ一冊も読んでいないのにもびっくり。2025/03/04
Shun
27
本書は「名作うしろ読み」シリーズの第二弾。古今東西の名作とされる文学作品を、”最後の一文”に注目して読み解くという類を見ない書評は名作の奥深さを教えてくれます。第一弾に比べ海外文学を増やしややマニアックという本書ですが、海外作品の方は思うに知名度の高いものが多く国内作品のマニアックさに比べたら冒険度は抑え目かと。それにしても著者の博覧強記ぶりは舌を巻く程で、名作の誉れ高い大作だろうが現代のコモンセンスからすると唾棄すべき描写には舌鋒鋭い指摘を行う点など信頼できる著者だと感じ、読みたくさせるような書評も◎。2019/11/08
ホースケ
16
第一弾に引き続き楽しませてもらった。それにしても著者の守備範囲は広いなぁというのが率直な感想だ。名作童話から『共産党宣言』まで、自分からはまず手を出すことのない数々の作品との出会いに感謝をしたい。また既読のはずなのに、内容をすっかり忘れていて改めて読み直そうと思った作品も多々あった。特に『ライ麦畑でつかまえて』のお話がホールデン少年の妄想説?って。面白い!大好きな作品なのに、そこまで深読み出来てなかったなぁ。気になる未読作品は、城山三郎『落日燃ゆ』カレル•チャペック『ロボット』武田百合子『犬が星見た』など2020/04/24
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