- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
雅で煌びやかな反面、寂しさや侘しさを内包している京都――。平清盛に心変わりされた祇王が出家した「祇王寺」、愛する男と生きるためすべてを捨てた遊女の眠る「常照寺」ほか、千二百年の歴史を持つ都には、悲話の残る小さな寺社が多い。また、朝陽に照らされた東寺五重塔、大覚寺大沢池の水面に映る景色、野宮神社の“黒い”鳥居など、街中で、ふと足を止めて見入ってしまう物悲しい光景にもたびたび出会う。綺麗、楽しい、美味しいだけじゃない、センチメンタルな古都を味わう、上級者のための京都たそがれ案内。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たんぽぽ
18
柏井作品を読むと京都に行きたくなります。 この本をバッグにいれて、スケジュールなしにぶらぶら。 老舗の名菓を買い求め、路地裏でコーヒーを楽しむ。 ぼんやり空を見上げて、せつないなぁ…なんてつぶやいてみる。2019/07/17
そうたそ
14
★★★☆☆ "せつない"というテーマから京都を巡ることのできる一冊。京都と言えばよかった真っ先にイメージするような有名な社寺仏閣でなく、ひっそりと観光客を迎えているような情緒溢れる場所が多く紹介されているのも、そのテーマ故だろう。ランチに立ち寄れる飲食店なども同時に紹介されており、この一冊だけで十分京都めぐりの際のガイド本として重宝する。こういった侘しさこそ京都の本質なのだろう。2020/09/04
ぺんぐぃん
8
結婚するまで左京区に住んでいた。府立洛北高校に在籍していた時、古文の先生が授業中に本書に出てくる紫式部のお墓にクラス全員を徒歩で連れて行ってくれたことを思い出した。体育では1年に1回鴨川の堤防を走るマラソン大会があった。学生時代京都の凄さの実感はまるでなく、未だに三千院も寂光院も行ったことがない。そろそろ定年も近いので京都に戻る。手あかのついていない、日常の中の社寺仏閣は、この作品にあるように数えきれないほど存在する。その懐の深さも京都ならでは。京都に戻ってからゆっくり巡ってみたくなった。2019/07/13
路人
6
恋と食と眺めに満ちた京都案内。これを片手に京都を回ってみたくなった。2019/05/09
咲穗
5
京都ってやっぱり面白いなぁ2023/09/18