内容説明
2009年夏の刊行開始から10年、この11巻をもって『［証言録］海軍反省会』は完結である。最終11巻には113回から131回までの録音が残された17回分を収録した。統帥権問題、特攻、5・15事件などの論議の後、丁度、「文藝春秋」が平成2年12月号に掲載した、「昭和天皇独白録」が話題を呼んだことから、反省会のメンバーも大いに興味を抱き、3回にわたってその真偽を含めた厳密な論議を展開している。また、巻末には、全巻の総目次を掲載した。残された400時間分にわたる録音の活字化は、多くの回に裏方として参加し、発言者の声を聞き分けられる唯一の人物である編者なくしては成らなかった。貴重な記録が残された記念すべき一冊である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
84
戦後三十数年を閲し、旧海軍の中核を担った高級士官たちが語る、「死んだ子の年を数える」ような会合のテープを書きおこした史料。その最終回の一回前まである。何故か最終巻のみを今回読了。なんせ十年に亘る刊行期間で、大部分は積読山の奥に消え、Kindleで無料公開となっていたのを機縁に. 2024/05/12
