創元推理文庫<br> 有栖川有栖の密室大図鑑

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創元推理文庫
有栖川有栖の密室大図鑑

  • ISBN:9784488414085

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内容説明

本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。犯行状況を思い浮かべたり、作品に挿入されている図版に心躍らせたりする読者の方も多いはず。本書は、1892年~1998年に発表された国内外の名短編、名長編、中でも魅惑的な密室が登場する作品を有栖川有栖がセレクトし、磯田和一の詳細なイラストとともに贈るブックガイドである。発表順に“世界最初の長編密室ミステリ”といわれるイズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』をはじめとした海外20作、横溝正史『本陣殺人事件』など国内20作、さらに有栖川作品から磯田がセレクトした『スウェーデン館の謎』を加えた全41作を紹介する。密室ファン必携の書。/【目次】/はじめに/新潮文庫版まえがき/ビッグ・ボウの殺人/十三号独房の問題/黄色い部屋の謎/急行列車内の謎/八点鐘/犬のお告げ/密室の行者/エンジェル家の殺人/三つの棺/帽子から飛び出した死/チベットから来た男/妖魔の森の家/北イタリア物語/51番目の密室/帝王死す/はだかの太陽/ジェミニー・クリケット事件/そして死の鐘が鳴る/投票ブースの謎/見えないグリーン/D坂の殺人事件/蜘蛛/完全犯罪/燈台鬼/本陣殺人事件/刺青殺人事件/高天原の犯罪/赤罠/赤い密室/名探偵が多すぎる/花の棺/ホロボの神/求婚の密室/天外消失事件/人形はテントで推理する/緑の扉は危険/哲学者の密室/ローウェル城の密室/すべてがFになる/人狼城の恐怖/スウェーデン館の謎/あとがきに代えて……=磯田和一/参考文献/創元推理文庫のためのはしがき/創元推理文庫版解説=松浦正人

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

112
有栖川さんがこのような本をかなり以前出されていたとは知りませんでした。私は子供のころから密室がらみのミステリーが好きで、内外の作家のものをかなり読んできていました。ここにはその作品からの密室をイラストがらみで紹介されています。ガストン・ルルー、ディクスン・カー、クロフツ、クイーン、乱歩、横溝正史、西村京太郎などなどです。当然のことながら種明かしはされていません。お楽しみは原作を、ということなのでしょう。ひとつの資料としてみているだけで楽しめます。2019/03/29

へくとぱすかる

94
何よりも、ネタバレなしに、ここまで書いてくれたことに驚き、感謝。ミステリ紹介は、敏感な読者に真相を感づかせてしまう危険が多く、冷汗をかくのが普通。それを巧みに回避したのは、お見事! 紹介された作品を、ぜひじっくりと読んでみたい。磯田画伯のイラストは、私の乏しいイメージを蹴飛ばして、具体的に作品世界を示してくれた、ファンへの絶好のプレゼントでした。2019/04/11

HANA

65
ミステリに密室は付き物。不可能犯罪の代名詞ともいえるこれを扱った作品を国外から20、国内から20選び抜き紹介した一冊。兎に角著者の紹介が上手すぎる。ネタバレには一切触れる事なく、どのような背景か、どのような密室かを語っていて、読んでる傍から紹介された全ての作品を読みたくなってくる。おまけに至る所に著者のミステリ愛が満ち溢れていて…。いくつかは読んだ事があるけど、どれもこれも特徴的で一読忘れがたい作品が多いように思える。『本陣~』とか『完全犯罪』とか。イラストも密室の様子が手に取るように解りありがたい。2019/07/16

さっこ

54
海外、国内の密室ミステリーに特化したガイドブック。有栖川先生のミステリー愛が感じられます。とても面白かったです。読んだことない作家さんの作品にも興味が湧いてきて、それも有栖川先生の他の作家さんへのリスペクトが伝わってくるからだと思います。2019/06/02

那由多

46
海外20作、国内20作、プラスボーナス1作の合計41作をイラストと共に紹介された密室限定ガイド。有栖川さんの文が興味を惹きつけ、磯田さんのイラストでイメージを強化され、脳内で設計図を引かない私は間取り図が貴重でした。既読は13作のみで、紹介されたものは古いものが多く、知らない作品ばかりだったけれど、おかげで『ジェミニー・クリケット事件』に出会えました。気になるものが複数あるので、少しずつ探していきたいな。まずは長大さに敬遠してた『人狼城の恐怖』からかな。2019/12/12

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