内容説明
僕の彼女はある日突然、「性被害者」になってしまった。
その日から彼女の笑顔が消えた。身なりをあまり整えなくなった。
一緒にテレビなどを見ていても、些細な描写でフラッシュバックを起こすようになった。
警察庁の犯罪統計資料によると、平成29年の刑法犯「強制性交等」は認知されている件数だけでも1111件。
同じ年の刑法犯「強制わいせつ」にいたっては、認知数5808件にものぼる。
つまり、1年間で換算すると毎日どこかで20人弱もの人が涙を流していることになる。
もう一度言うが、認知されているだけでこの数なのだ。
強姦、セクハラ、痴漢……
許すまじき性犯罪は我々の半径5メートルで“日常的”に起こっている。
そして、「性犯罪」は被害者本人だけでなく、その家族・パートナーにも想像を絶する傷跡を残すものだ。
だから僕は、
「こうした悲しい出来事をなくしたい」
「同じような境遇の人にも、そうでない人にも性被害の現実を知ってほしい」
そんな思いで、この本を描いた。
「僕の彼女が性被害に遭うなんて」――
そう。本当にまさかだった。だから、この本に描いたことは、決して僕たち2人に関する物語ではない。
あなた自身の物語でもあるのだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
27
読みながら、私も彼氏と同じで終始早く警察に行って犯人を逮捕してもらうべきと思いました。彼女が性被害に遭ってから、人間性が変わってしまったり、気分の浮き沈みがあったり、付き合い続けることは本当に大変だと思います。2019/08/10
またの名
8
「お笑いが好きでよく流行りの芸を真似て僕を笑わせてくれた」彼女が壊れてしまう最初のページでもう、本書と無関係だとしてもお笑い業界の連想は、不可避。お楽しみ用のエッチ系漫画かと一瞬疑うほど具体的に何が悲劇なのか赤裸々に寝室での幸せのグロテスクな崩壊を再現し、被害ケースの多くに共通する様々な瞬間や反応や構造にも触れる。本人の進路も周囲の同業者も「あの人がいなくなったら困る」と考える同じリアクションが頻出するので、明らかに各業界の権力者という構造の問題が通底。一応ラカン派の片田珠美が監修なのは読了後に気づいた。2024/01/14
rie
7
画力も弱く状況の具体性も低い。 オブラートに包んだ仕上がり。 相手もいることなので… 彼女の事を考慮しての仕上がりなのかなぁ?と思いました。 ただ、こういうタイトルや話題の本が普通に書店に並ぶ事によって社会の認知度や理解に繋がっていくきっかけになってくれたら… という意思は感じました。 2019/05/06
chihiro
3
粗粗しい絵が、心の傷、混乱を表すようだった。身近な人が性被害に遭うことの実情をリアルに訴えるための本。
言いたい放題
0
図書館にない2020/12/27
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