内容説明
人間が生きて死ぬということ
人間には自分が本来果たすべきだった任務を果たして死ぬという大きな使命がある筈だ。
私にも、いつも私がやるべきだと思われることがあった。
死を自覚してこそ自由になれる
人間が平等であるということは、すべての人に死が一回ずつ必ず与えられていることによって納得できる。その代わり二回死ぬ人もない。
死ぬ運命を見極めると、逆にしたいことがはっきり見える。どうでもいいこともわかる。だから時間をむだにしない。
日常の幸福があふれ出す珠玉の言葉
《主な内容》
■(1) 途方もない解放
■(2) 人間の弱さといとおしさ
■(3) 「不便さ」の効用
■(4) 善良で最悪な社会
■(5) どこまでが「ひとごと」か
■(6) スローモーションの生き方
■(7) 危機に学ぶ
■(8) 職業に適した年齢
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
21
すべての人に死が一回ずつ与えられているのは平等。人をその人らしい日常性の中で見送るのは大事業。受けるより、与えるほうが幸いである。物が多いのは要るものと要らないものの仕分けができていないから。探し物をせず、取り出しやすくするために物を捨てた。「余計なことを言わない」は人間の義務だ。などなど・・・2022/04/30
メルル
20
著者自身の人生観を語ったエッセイ。怠け者の私としては自分らしく生きて行きたいと思うが、やはりそれでは足りない部分もあるように思う。著者の時々出る、力が抜け達観したような物言いは面白かった。2019/03/20
terry
3
昭和の激動を生きた人生の大先輩のだけあって、現代のお花畑に埋もれている人に対してはチラリと皮肉が効いている。注意深く、危険への備えを怠らない曽野さんだけど、どこかおおらかな忠告が身に染みる。2019/09/30
pochi_kuma
3
マスコミ向けの飾った正論ではなく、これまで生きてきた中から生まれた人生観だと感じる。ヒトに過度に期待することなく、しかし諦めるわけではない。2019/02/28
ジャンズ
2
昨日新型コロナ肺炎により、首都圏に緊急事態宣言が出ました。その中で読んだこの本はとても意味深かった。特に危機感に対して。 曽野さんが若い時からがぶれることなく発していたメッセージ。辛い今、涙が出る。 「災害はないに越したことはない、しかしその時に学ぶものは実に多い」「望ましくない日々から学ぶ姿勢を、いつでも保つ気力と知恵を人間はいつも用意しているべき」今の私たちに向けてこんなに温かな言葉はない。この騒ぎが終息した時に成長した日本を見届けて欲しい2020/04/09
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