住友を破壊した男 - 伊庭貞剛伝

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住友を破壊した男 - 伊庭貞剛伝

  • 著者名:江上剛
  • 価格 ¥1,799(本体¥1,636)
  • PHP研究所(2019/03発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569842547

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内容説明

この男なくして、「住友」は語れない。絶対的権力者の専横、目先の利益を追う者たち……すべてを破壊せねば、再生はできない。危機に瀕した住友を救った“住友中興の祖”伊庭貞剛の、知られざる生涯に迫る感動のノンフィクション・ノベル。住友家二代目総理事として住友銀行創設などの英断を下し、“住友中興の祖”とよばれた伊庭貞剛。彼の人生は、波乱に満ちたものであった――。幕末、志士として活躍したのち、新政府に出仕して司法界に。その後、叔父であり、住友家初代総理事の広瀬宰平に招聘され、住友に入社する。しかし当時の住友は、別子銅山の煙害問題を抱え、さらには宰平の独断専行が目にあまるほどであった。住友財閥の中にありながらも、住友を破壊せんばかりの覚悟を持って改革に臨んだ企業人を描き切った、傑作長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

162
令和元年初日の第一作は、三大財閥の中で一番古い(500年以上)の歴史を持つ住友財閥の中興の祖、伊庭貞剛伝を読みました。江上 剛&伊庭貞剛の物語は、初読です。大胆な構造改革を行なった先人がいたからこそ今があるんでしょうね。今の住友は完全に金儲け主義の様な気がしますが(笑)2019/05/01

すしな

37
049-25.伊庭貞剛という人を知らなかったのですが、「事業の進歩発達に最も害するものは、青年の過失ではなくて、老人の跋扈である」という言葉に、破壊するという意味が詰まっていました。若者の失敗を恐れるよりも、変化を拒む年長者の存在こそが組織の停滞を招くという指摘は、現代の日本のリーダーシップにも通じる真理だと感じました。また、災害や公害といった困難に対して、本の中では精錬所を移転したにもかかわらず結局解決されなかったわけですけど、責任から逃げず、真摯に向き合い続けることが大事なんだろうなと思いました。2025/06/29

まつうら

36
伊庭貞剛のことは知らなかったが、住友の別子銅山の物語と知って手に取った。この時代の銅山と言えば煙害問題を避けて通れない。なので貞剛の活躍よりも、住友が煙害問題にどう立ち向かうのかが気になった。貞剛は四阪島への移転に煙害対策を見出しているが、これは目論見通りとはいかず、かえって煙害を広げる結果となる。煙害が完全に解決するのは、貞剛から4代後の支配人の時代なので、住友も相当苦労を続けたようだ。このあたりどうしても、新田次郎「ある町の高い煙突」と比較してしまうが、日立の大煙突は住友の参考になっていただろうか?2022/05/10

はれひめ

34
三年前にドラマを観たのに内容は失念。広瀬宰平役の村上弘明が強烈過ぎたから。伊庭貞剛の名言「事業の進歩発展に最も害するものは、青年の過失ではなくして、老人の跋扈である」晩節を汚さぬようにしたいものだ。住友家の家訓は国土報恩。自利利他 講師一如。今も住友マンは口にする。別子銅山の小吉がGJ。(何故か伊予弁を話さないが)伝記の枠を超えて、プロローグとエピローグは小吉が後に住友マンとなり世界で活躍とでもした方が良かったのに。観光地になってる広瀬邸はいつか訪れたい。2019/06/07

誰かのプリン

21
明治の世、資本主義は民の利益より資本家の利益を優先していた時代に、民のことを優先して考えた人物がいたことに驚きを感じる。ましてや環境問題に善処する姿勢に驚き以上のものを感じました。2020/02/05

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