内容説明
父を亡くした年、80歳の母の認知症が始まった。10人姉弟の長女でしっかり者の母。酒飲みの夫と二人の息子を抱え、懸命に生きてきた。
「だけんもう、何もかんも忘れてしもて良かろー?」
ようやく身軽になれた母に、僕は会いに行く。時にほがらかな少女に、初々しい妻になる母に。
母ちゃん、ぼけてよかったな――。
第42回日本漫画家協会賞優秀賞受賞、ベストセラーとなり映画化された、笑いと感動のコミックエッセイ。新たに18篇を収録!
エッセイ・伊藤比呂美
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かば
16
現在と過去、此岸と彼岸が混じり合うこの感覚、好きである。2019/04/13
caizi
10
叔母の事を思い出しながら涙しました。叔母をたずねるとみるみる少女の顔付きになり「あっ、あやちゃん!あっちで遊ぼう!」とはしゃいでいた姿が忘れられません。私の義母も母も年老いてきて、介護をする番が近づいてきています。このペコロスさんのように穏やかに過ごせられたいいなと思いました。この本に心の持ちようを教わったような気がします。2019/03/23
ATS
6
☆☆☆ななめ読み。いまの自分にはいまひとつ。なんか入り込めなかった。2019/05/13
海星梨
4
KU。心が温かくなって、そして自然と涙が出てくる不思議なエッセイ漫画。2021/11/07
茶々太郎
4
応援している劇団のメンバーが出演した舞台の原作ということで、店頭で見つけて購入。 ちょうど認知症の義父が亡くなったばかりのタイミングということもあり、我が身に置き換えて読む。 「作品」として捉えるなら、やや説明不足が目立つ印象だったり、途中の詩も響かなかったり。 とはいえ実体験の重みは重みですな。2019/04/16