幻の彼女

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幻の彼女

  • 著者名:酒本歩
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 光文社(2019/03発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334912727

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内容説明

ドッグシッターの風太に一通の喪中はがきが届く。以前交際していた美咲の訃報だった。まだ32歳なのにと驚く風太。ほかの別れた恋人、蘭、エミリのことも思い出し連絡を取ろうとするが、三人はまるで存在しなかったかのように、一切の痕跡が消えてしまっていた。友人の雪枝、裕一郎とともに謎を追う風太。辿り着いた驚愕の真相とは……!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

158
喪中葉書から知った元彼女の訃報を切っ掛けに、過去の交際相手たちの消息不明を知る主人公。一切の痕跡を消すかのように、過去も現在の行方も知れぬとは一体どういうことなのか。偶然では片付けられぬ奇妙な事態に友人とその真相を追う。謎を散りばめる序盤では恋愛サスペンス的な要素を強く匂わせ、中盤で思いもよらぬ方向性が見える展開になるのだが、その先に更に予想外の真相が用意されている点が好印象。語り口は軽めながら、様々な分野で日進月歩する研究が、果たして未来の人類にどんな影響をもたらすのか、とても興味深いテーマだった。2019/06/27

ちょろこ

127
一気読み想定外ミステリ、の一冊。主人公の風太の元に届いた一通の元カノの喪中はがき。全てはここから始まった…。合計三人の元カノのつかめない消息、まるで消されたかのような痕跡にミステリ度マックス、一気に物語へと引きずりこまれた。なんとなくあれが関係していると予測はついたものの、着地点、真相は全くの想定外。これには思わず涙がにじんだ。こういった日々の研究、進歩が…それが果たして幸せに繋がるのか…なかなか考えさせられどころもあるストーリー。ほどよいボリューム、読みやすさ、ミステリとして充分楽しめた。2019/06/20

まこみん

95
会社員を辞めドッグシッターをしている風太は、以前付き合った女性3人が亡くなったり消息不明になっていて、しかも存在した形跡も無い事に気付かされる。彼女達はどうして彼と会い別れ、いったいどうしたのか。話にはペットショップと保護犬ボランティアの軋轢の様子や、「ばらのまち福山」のアピール!?も。風太の友人が病院のSEということでおよその筋道はみえてくるが、途中の雪枝の推理にびっくりさせられ、ラストはかなり切ない。この様なことが実際に起きない事を願うばかり。2019/06/28

mocha

86
かつてつき合った3人の女性がみんな亡くなってる?しかもどういう状況で亡くなったのか誰も教えてくれない。すごく気になる設定で面白く読んだ。10年前ならSFだと思っただろう。ペットショップの犬のように、人もデザインされる時代が来るだろうか?登場人物のひとりと同じく、私もミスリードにまんまと引っかかり、ラストにびっくり。いろいろ「浅い」と感じるところはあるけれど、次作が出たらまた読みたい。2019/11/26

aquamarine

86
ドッグシッターの風太の元に届いた以前の交際相手美咲の訃報。その後付き合い、別れた恋人、蘭、エミリも消息不明で痕跡も消されてしまったようで…。第11回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。どんなラブストーリーにミステリが絡んでくるのかとさらさらと読み進めましたが、思っていたのとは方向が違いました。伏線からある程度のことは想像できたのですが、真実はもう一歩踏み込んだところにあり、読後「21世紀本格」の意味するところに納得します。軽いながらもリーダビリティは抜群で、堪能しました。今後の作品も期待しています。2019/04/22

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