障がい者になったよ!~見えない障害や後遺症が誤解を生んでしまう(1)

個数:1
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

障がい者になったよ!~見えない障害や後遺症が誤解を生んでしまう(1)

  • 著者名:良歌の宮・こころ【著】
  • 価格 ¥330(本体¥300)
  • いるかネットブックス(2019/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 90pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)

ファイル: /

内容説明

ついに見えない障害や後遺症を、説明しなければならない人生が始まった。
退院して乗って帰ってきた車を自宅の前に止めていた。そのことで、ご近所さんからすぐに苦情が来た。そのことは当然だと思っている。ただそれは私がやっと我家の玄関に辿りついた時だった。邪魔だから移動させろと言われている私。まだ歩けない。車椅子も持っていなかった。我家の駐車場は家から離れた場所にある。
この時すでに私の体には異変が起こり始めていた。自分の体の異変に、私は驚きと恐怖を感じて恐かった。説明しなくてはいけないことは自覚している。ただこの時は余裕が無かった。
すでに私は、意識不明になりかけていた。留守中の、いろんなことを話そうとしているのは、分かっていた。退院したての頃この私の下半身の痺れは、猛烈なものだった。外からは見えない痺れが増殖し始めていた。ついに私は足元から崩れるように、廊下に倒れ込んで行った。ちょっとだけ待ってほしかった。座れば、意識は快復してくるはずだ。だが座るのにもまだ不慣れだった。その間も好奇の目だけが私に向けられた。
いくら自分の体の中で起きている後遺症を、障害を説明しようとしても、相手には見えない。見えないものを説明しなければならないのは、とてつもなく難しかった。

最近チェックした商品