内容説明
春夏秋冬と不審死が発覚! 四人の人物がいずれも〈完全犯罪完全指南〉という裏ファイルに従い、物的証拠を残さずに遺恨ある相手を殺害したのだ。警視庁捜査一課・海埜刑事の聴取にも、物証がなければ捕まらないと否認を続ける犯人たちだが、海埜は丹念に真相を探っていく。完全犯罪を目論んだ隠蔽工作の結末は……。『最後のトリック』『ミステリー・アリーナ』の著者だから書けた倒叙ミステリーの快作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かめりあうさぎ
38
初読み作家さん(アンソロジーでは読んだことがあるかも)。倒叙モノの短編集。まとまりのある読みやすい作品でした。倒叙なので「どこでミスったのか?」が問題なのですが、全体的に分かりやすく謎解きレベルは易しいと感じました。解説読んで知りましたが、ノベルス版と終り方違うんですね。そちらも気になるなぁ。2019/03/25
left7
28
深水さん四作目です。深水さんらしく蘊蓄も入れつつ、その蘊蓄を生かした完全犯罪を犯人は目論むもののそこにはミスがあって…、という古畑任三郎や福家警部補のような、タイトルにある通り倒叙ものでした。よくできてる倒叙ものはやっぱりハラハラしますね。どこに穴があるんだろうと考えながら読みましたがもちろんわかるわけもなく、解決編で深水さんの頭の良さを堪能するという作家さんの凄さを感じられる作品でした。なかなか面白かったです。2019/06/04
yu
19
Kindleにて再読。2019/09/15
やまだん
12
「完全犯罪完全指南」という裏ファイルを参考にして,完全犯罪を企む4人を犯人視点から描いた倒叙ミステリ。春・夏・秋・冬の4つの時制で4つの短編が描かれ,エピローグでつながり黒幕的な存在が描かれる。倒叙ミステリは,犯人役と探偵役の心理戦というイメージが強いが,この作品は犯人が,物証により犯行を認めるという展開が描かれている。キャラクターがやや弱い印象があるが,倒叙モノミステリとしては,よくできている。物証にこだわった作品だが,それでも,「これで犯人は諦める?」と感じる作品があったのは残念(55/100)。2019/11/21
うみ
10
完全犯罪完全指南。なんつーおっかないものであることか。ふむふむと読み進めて……最後に、はっ!?😱 オ,オソロシイ……2021/10/16