内容説明
池袋が大変だ。猿が逃げ、警察官が人を投げ、他の女と浮気をしそうになると犯人が現れる。謎が謎を呼ぶ事件のそばには、いつも神崎と黒木がいる。頁をめくるたび現れる興奮と感動。最終話で、神崎は究極の二択に直面する。擁護か、決別か。黒木が相棒にすらひた隠し守ろうとしていたものとは――江戸川乱歩賞作家による黄金コンビの狂想曲!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
76
池袋刑事課に神崎、黒木の2人の刑事あり。かつての人気ドラマのようなむやみにドンパチする刑事ではなく、頭脳と直感で事件を解決する2人。8話の事件があり、中には警察教場時代の話、黒木の住む部屋に幽霊が出るとか、いろんなストーリーの中で横関さんらしいちょっとしたトリックも仕掛けてあり楽しめる。最終話の黒木が刑事になるきっかけになった事件はホロリとさせられ、やっぱこの2人カッコいいぞ!と。ドラマ化したらさぞ面白いだろうな。2019/11/19
Ikutan
75
ドラマ化で気になっていた作品。新刊を読む前にこちらを。池袋署刑事課強行犯係。クールな理論派の神崎と型破りな直感派の黒木。同期ながら池袋署ではすでに三年キャリアを積んだ黒木が先輩。横関さんらしく軽く、テンポよく。前半はふたりがバディを組み、破天荒な黒木に振り回されながらも、彼の鋭い洞察力で事件が解決。警察学校時代のエピソードを挟み、後半の立てこもり事件からは、意外な真実が。黒木が隠し続けた過去。今までの彼の行動の謎も明らかになる。キャラが魅力の横関さん。続編も楽しみ。2020/09/20
あゆ
55
今年初の感想を投稿! K2 ドラマを見逃したから本で読むことにした!刑事ものは面白いー!ここに載ってる話、全部面白かった!自分的には黒木が賢すぎって思った2021/01/01
えりこんぐ
53
警察学校からの同期のバディ。神崎は冷静で真面目。黒木は適当な直感型。ま、よくある書き分けかな。連作短編で読みやすいけど、そんなにグッとくるものはないかな、と思ってたら「因縁」と「決別」の仕掛けにやられた。これがなかったら薄味すぎたかな。【積読34】2020/06/12
ぷりけ
47
正反対なタイプ2人のバディ刑事小説。横関作品らしい軽妙な読み口でした。過去読んだ長編が全部とても面白かったので、短編だとなんか物足りないなー、からの中盤以降の連作感が出てきてからはその評価が覆った。さすがの横関作品。次作をまた描いてくれるのを期待!2019/04/16